本日の日経夕刊に「国際商品、半年ぶり高値 投資マネー流入 景気回復先取り 過熱に警戒感も」という記事がありました。原油価格が現在63.45ドルまで上昇し、2月の安値から87%上昇したという紹介です。87%上昇というのは底値は34ドル。確かに34ドルから63.45ドルは87%上昇したことに嘘はないですが、高値は147ドル。そこから比較すれば、現在の位置でも4割程度の水準であり、多くの人にとって利益が出ていない水準です。
 たとえばトヨタ自動車の株価。2007年7月に7880円の高値をつけた後、2008年12月に安値2585円をつけました。高値から3分の1まで急落しました。現在は3800円。底値からは47%上昇しました。確かに・・・。だけどこの水準に戻ってきても、ほとんどの方には幸福感は出てこないはずです。
 よく相場言葉に「自立反発」というものがあります。高値から安値までの下げ幅の3分の1程度の戻りは、特に買い材料が無くても戻ることがあり、この上昇を自立反発といいます。
原油価格の場合は147ドルから34ドルの差113ドル。その3分の1は38ドル。34ドル(底値)+38ドル=72ドルまでは、特に材料の裏打ち無くてもムードで上がる。
トヨタの場合は高値と底値の差5295円の3分の1は1765円。2585円(底値)+1765円=4350円までは、特に材料の裏打ちが無くてもムードで上がる。
 そういう意味では、「何で上がるんだろう。特に買い材料もないのに・・・」という声が上がる中で、ただムードがそっちに向いているというだけで、まだ1割程度の上げ余地は残されているようにも思えます。ここはムードで上がっていることを受け止めて、「まだ上がる」とか「絶対下がるはず」とかいう他人の意見に左右されないようにしないとストレスになりますよ。
 特に「何でもうちょっと待って売らなかったのか」と売った後の上昇をうらやむ気持ちは、何も精神衛生上、いいところはありません。その時売った資金は、これから訪れる次の買い場の準備資金として楽しみにして相場環境を眺めていきましょう。
 「売り急いだ」と思っている人、半年ぶりの高値とか耳にはいると残念な気持ちになる人。焦りは禁物です。大敵です。「自分が今だったら投資しても勝てると思う時期」をじっと待つ勇気を持ってください。