本日の日経記事に東芝の財務責任者のコメントが載っていました。あの東芝が「正直なところ、つぶれるかもしれないと半分あきらめかけたことがあった」と衝撃的なコメントです。

 私はよく、債券の破綻リスクについて説明するときに、「東芝が期間3年の社債を出しました。みなさんは3年で東芝がなくなってしまう企業になるとお考えですか?」と破綻する可能性が小さい会社の例として使っていました。その東芝という企業でさえ、資金調達が困難となり「破綻」を覚悟しなければならないところまで追い詰めた、今回の金融危機は深刻だった証しだと思います。
 現在はその当時に比べて金融危機の度合いが薄まってきたのは確かですが、相場の急変があれば一気に資金調達の道が再び閉ざされる怖さを抱えている危うさがあり、企業はもちろん、個人、家計も含めて、金融の目詰まりに対する備え、セーフティネットの整備、充実が今後も引き続き重要だと思います。
 「だるまさんがころんだ」と言葉にし、さっと後ろを振り返り、何も変化がないことを確認する。
「だるまさんがころんだ」の鬼は変化を期待して振り向くが、現在の相場環境の中で投資家は何も変化がおきていないことを確認して安心しているようです。
 リスクをなるべく見ないようにして毎日の無事を喜んでいる。「だって良い数字じゃないか」と過去の数字を指さして言う。
 「確かにつぶれる心配はなくなったけど、収益面での評価は難しい」。やはり行き過ぎた株価評価は、立ち止まって妥当水準を一度模索する時期に入ったと私は思います。