そごう・西武は、好みの型や生地を選べるパターンオーダーのプライベートブランドスーツを9月に販売するという報道がありました。私のように特にこだわりがないものにとって店の人も張り合いがないでしょうが、この自分にあったものを求める、探したい顧客にとっては、ありがたい試みなのだと思います。たとえば、ファッションに縁遠い私でさえも、「この生地はこういう素材で・・・」、「このパターンはこんな時に・・・」とか、店の人のうんちくを聞きながら、「お似合いです」と言われたりしたら、グググッとくるかも知れません。


 ただ品揃えがいっぱいあっても並べてあるだけで「ご自分で選んでください」と言われても、どのように選んだらよいかのアイディアの浮かばない私にとってはあまり重宝には感じられないでしょう。

 投資の世界も同じだと私は思います。ただ品揃えを充実させても、それを「どう使っていったらよいか」については、投資家が勝手に考えてくれればよいでは、投資家にとってありがたい存在にはならないと考えるのです。
「何をどう考えたら、自分のイメージにあった金融商品にたどりつけるのか」という前向きな投資家に対して、「投資家が自分で選べるようになるためにはどんなサポートが必要なのか」に頭をひねり投資家のサポートする人間がいないと、せっかくの品揃えの充実が活きてきません。
 かえって品揃えの多さがアダになって投資家を迷わせ、「どれがいいの?」と人の意見に左右される人を増やす結果になりかねません。

 以前、日興コーディアルはローソンに金融商品仲介業務を委託して、ローソン店内に設置する店頭情報端末「Loppi(ロッピー)」を通じて金融商品などを提供していました。若年層などを主な顧客層と想定していたらしいのですが、思惑がはずれ店舗での利用は伸び悩み、結果委託を解除しました。
 本日はDVDレンタル大手のゲオがSBIホールディングスと組み、金融商品販売の取り次ぎを行うと記事にありました。

 投資が盛り上がらない原因は、「品揃えが十分ではないこと」、「身近に販売窓口になる取次先がないこと」という投資のインフラが整備されていないからなのでしょうか?

 金融商品を販売することに重点を置きすぎて、販売した後のフォローを行う仕組み作りをなおざりにしてきて、前向きになった投資家の芽を育ててこられなかった結果だと私は思います。そのなおざりにした「販売した後のフォローを行う仕組み」として期待されたのが金融商品仲介業者のはずなのですが、いまだに「小さな店舗」的な扱いになっているのは残念なことです。

 ゲオがローソンの二の前にならず、ゲオが「販売した後のフォローが期待できる窓口」として機能するように、SBIとの今後の連携に期待します。