米国中央銀行FRBが公定歩合を0.25%引き上げ、0.75%としました。金融市場の異常事態が徐々に収拾してきたことを受けて、超金融緩和政策から、いつ正常な金融政策に戻しはじめるのかと、いわゆる出口戦略が注目されていましたが、オーストラリアに続いたのは米国でした。

 米国にとって公定歩合自体はすでに政策金利ではなく、これによって、実体経済や家計に対して大きな影響はすぐには現れないとは思いますが、「正常な金利体系をめざす」という明確な意志を示したという行為は大きな意味があります。久しくドル安・円高の基調が続いておりましたが、今回の米国公定歩合の引き上げは「円安への転換」の号砲、合図になると思います。ただし、米国FRBが考えるように、実際、金利を正常な水準まで淡々と戻していく行程を踏んでいけるかは簡単なことではなく、非常に神経質にマーケットとの対話をしながらの慎重な対応になると思いますが。
 しかし、日和見政権与党も、対角にある野党にも、景気に痛みを伴う可能性がある政策金利引き上げの決断を促すなど到底出来ないのは明らかであり、「金利を上げられない日本」と「金利を上げる意思表示をした米国」との評価で、ジリッと円が売られ米ドルが買われる方向性がはっきりとしてくると考えるのが自然ではないでしょうか。今後の為替相場の変化に注目したいと思います。