本日の日経には「社債引き受け 証券各社火花 毎月首位交代の混戦 金利上乗せ 急激に縮小も」という記事がありました。三井住友フィナンシャルグループと大和証券グループが昨年末に資本関係を解消したことで、銀行系証券会社のバランスが崩れてしまい、仁義なき引き受け競争になっていると紹介がありました。
 証券会社は社債引き受け競争に勝とうと頑張り、社債の発行企業はできるかぎり低コストの調達ができるようにギリギリと競争をあおって、結果、社債利回りの条件が競争で引き下げられて、つまり投資家にとって割高を強いられる環境になっているとのこと。
 そんな中で我々投資家はどうすべきか?証券会社の実績作りと、それに便乗した発行企業の足元を見た結果、発行された社債なんぞは、堂々と見送るべきでしょう。
見送った結果、投資家が買ってくれなかった社債は証券会社が在庫を抱え込むことになります。そして証券会社で持ちきれなければ、無理して市場に売りに出すことになります。その時の価格はもちろん、投資家が買ってくれる市場価格で損してうることになるでしょう。
 すると市場では噂になります。「あの社債は売れ行きが悪くて、市場で投げた価格で売ったようだよ。あの社債の条件はひどかったからねえ」と。
 こうなると、証券会社の面目はつぶれ、社債を発行した企業の印象も悪くなります。こうしたことが続くと、証券会社は引き受けに慎重になり、発行企業は次の社債を出しにくくなってしまい、反省から、再び、市場では妥当な発行条件での社債発行を求めるムードに変わります。
 お金の貸し借りはすべからく、こちらから借にり行ったり、貸しに行ったりすると条件が悪くなります。先方から「借りてくれ」「貸してくれ」というタイミングこそ検討のチャンスです。現在は借り手、貸し手のバランスが崩れているようですから、社債への投資は「これはいい」という納得できる水準のものが見つからない限りは見送ったほうがよいと思います。
 現在も金融危機はくすぶり、とても万全とは言えない金融システムである環境が続いており、最近の高飛車な社債発行条件は長続きするものとは思えません。いずれチャンスが来るでしょう。焦らず、じっくり、まともな条件の確定利回りものの出物を待ちましょう。