昨日は大きな転機になりそうなイベントが2つありました。格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)がギリシャの格付けを投資適格だった「BBB+」から投資不適格の「BB+」まで3段階も一気に格下げし、更なる格下げにも含みを持たせました。そして政治資金規正法違反容疑で刑事告発され不起訴処分となった民主党小沢幹事長について、東京第5検察審査会は11人全員一致で「起訴相当」と議決し、東京地検特捜部に再捜査を決定しました。
 ギリシャ問題に対して、「ユーロ圏で守ってくれる」「最後はドイツも支援に回らざるを得ない」と高をくくり、危機感に乏しいギリシャ国民に対して、「このまま努力もせず覚悟を見せなければ、本当の危機に入るよ。ユーロ圏でいられなくなるよ」とギリシャの自助努力を促す、きつい一発になりました。民意、国民目線を標榜していた民主党。「これが民意ですよ。これが国民目線ですよ」と現実をつきつけられました。「起訴判決の結果が出ない限りは 『嵐が去るのを待つばかり』 の態度でいいのですか」と小沢幹事長自身はもちろん民主党政権の覚悟が問われます。
 「ここまでされないとわからないのか」と非常に手厳しい対応です。かつて日本にも、国内の金融機関はすべてつぶれると言わんがばかりの格下げが行われました。「海外の格付け会社は実情を知らん。けしからん。間違っている」と文句や非難の声が上がりましたが、結局は、それが現在の市場におけるコンセンサスなのであれば、粛々と市場から評価してもらえる実績を示していくしかないと動き出すきっかけになりました。今回のイベントは、解決に向けた一歩をを踏み出すきっかけ。今後進む道を明確にし、世間から評価を受けるべき透明な態度で臨み、世間の常識的な判断をモノサシにする始まりになることを期待します。
 「うやむやにして誤魔化す」退路を絶ち、覚悟を迫ったという意味では、目先の混乱は避けられませんが、正常化を促す前向きな一歩としてとらえてもいいのではないでしょうか。