昨日は貴金属・宝飾品を扱うお客様対応の方々向けに講師をさせて頂きました。内容は、金(ゴールド)の世界からの視点ではなく、株式や為替、金利など金以外の世界から金を見た場合に、どこが不思議で、どこが魅力的なのか、そして、今後の金と付き合っていくには何を大事と考えるのかを、伝えたいと思い、話しをしました。みなさん、熱心で、こういうご時世であるせいか、主催者の方のお話では参加者が増えているそうです。

 会場の人の話を聞く機会がありました。「私がお客様対応をすると1時間ぐらいの時間になるのがちょくちょくなのです」とありました。中味は本業での対応はもちろん、本業とは全く関係ない話しで終わってしまうこともシバシバだと・・・。「私がいないと、休んでいるのに、連絡をつけろ」という人もいたらしい。
 話を聞いていて、微笑ましく、懐かしい気持ちになりました。「そうそう、昔の証券会社の店頭はそうだったなあ」と思い返しました。「君たち熱いだろ。アイス買ってきたからみんなで食べて」と店頭にブラッと入ってきて、世間話をして帰って行く人もいました。
 「話しをしてみると、私たちよりも、よく知っている人が多いんですよ」
「経験の浅い人はもちろん、よく知った人でも、人の意見はみんな聞きたいと思っていますよ。でも最近は、金融機関の店頭に行っても聞いてもらえる雰囲気はないんですよ」
「そうなんですか?そうそう、この間は、金融機関の人がお客様を連れて、紹介してくれました」
「金融機関では対応ができないんですねえ」
 実際、投資家が安心して(相手を疑う事なしに)ブラッと寄れる場所を持たない人が大抵で、「信頼できる運用の相談先はありますか?」と言われてもなあという状態でしょう。
 そんな人が、先ほどの方のように、自分の言うことをじっくり1時間でも2時間でも聞いてくれる人に巡り会ったら、その人を大事にしますよね。自分の言いたいことばかり、1時間でも2時間でも語り続ける厄介な担当者はいたりしますが・・・。
 最近、日本の携帯電話がスマートフォンに劣勢ですね。日本の携帯電話はニーズの先を行きすぎて世界から取り残され市場が伸び悩んでいると言われて久しいですが、Iフォンの人気が国内でも沸騰すると、「なんだ、日本企業は独りよがりで顧客のニーズにずれていただけじゃないか」という気もします。
 顧客・投資家のニーズは何か。手数料を安くする。品揃えを増やす。インターネット取引で24時間を可能にする。電子化を行い、かさばる書類を減らす。ゆったりとした相談スペースをつくるなどなど。その前に、顧客・投資家の生の声を拾って聞くことが必要なのだと思います。
「どこに行ったら、相談ができるのか」という顧客・投資家の声が絶えないのは、顧客・投資家の探す努力が足りないのでしょうか。金融機関が顧客と接点を持つという当たり前の努力を後回しにしてきたツケだと思います。
 ところで、あれだけ選挙戦重視・国民軽視で国民から見放された民主党政権から、いまだに「選挙戦に有利だとか、不利だとか」という声が上がる。情けない。この参院選を惨敗したと思って、何を本当にこれから行うのか、決意を丁寧に述べきってから参院選に臨んで欲しいと思います。