いやあー、良かったですねえ。おそらく、関係者以外気にも止めていなかった。途中、望みを絶たれ、悲嘆に暮れた日もあったと想像します。消えかけた灯りを信じ、活動を続けてきた関係の皆さんに拍手です。なんと7年、地球から約3億キロ離れた小惑星「イトカワ」から、約60億キロの旅を終えて、探査機「はやぶさ」はオーストラリア南部に無事帰還したとのこと。

 よく内容はわかりませんが、4基搭載したエンジンのうち3基に異常が起きたが、地球からの遠隔操作でごまかしごまかし、今回の帰還にこぎつけたらしい。すごい、すごい。どうして、そんな気の遠くなる遠い彼方にある、それも故障して満足ではない探査機を引き戻せたのでしょうか。すごい、すごい。
 一方、多くのことが目先を繕うことにキュウキュウしています。
本日の日経新聞に「タクシー規制緩和 曲がり角」という記事がありました。2002年にタクシーの規制緩和が、競争激化で乗務員の労働条件が悪化し、安全運行への不安が高まっているとして、車両の削減や割安運賃の認可を厳しくする規制強化に国が乗り出してきていると案内しています。
 その記事の最後のコメントに「タクシーが地域でどういった役割を担うべきかを住民中心で議論する場」が必要であり、規制の再強化がサービスの低下につながるようであれば、かえって消費者のタクシー離れを招きかねないという指摘がありました。その通りだと思います。
 先日、日本証券業協会が社債市場を活性化するために、社債の取引価格の情報開示を充実して、価格を透明化することで参加者を増やそうという方針を発表しました。もちろん、それは大事なことだと思いますが、それがすぐに参加者増加につながるとは思えません。
 まず企業が柔軟に資金調達の手段として、金融機関借り入れで行うか、社債で行うかの選択ができるインフラ整備が必要だと思います。なぜ、企業にとって、社債が資金調達手段として使い勝手の悪いものになってしまっているのか。企業の要望に耳を傾けることが必要だと思います。
 その結果、企業の社債発行が恒常的に増えてくれば、証券会社は売れなくて在庫にしたくないので、一生懸命、社債の在庫を掃くために企業努力をせざるを得ず、自然と投資家向けに売買しやすい環境整備に力を発揮することになると思います。
 業者に売るものがない。投資家が買おうとしても買うものがない。その状況を改善せず、目先の対応を繰り返すだけでは結果を出すのは困難だと思います。
 「社債という資金調達手段があったほうがいい」という企業ニーズがあり、「社債という確定利回りの投資手段があったほうがいい」という投資家ニーズがある。その双方のニーズを結びつけることができない、困難にしている状況が、規制の存在であるなら、当事者の意見、生の声を集め、議論する場がやはり必要だと思います。
 「社債を借り入れに代わる資金調達手段として、社債を預金に代わる確定利回りの運用手段として、中核の選択肢とするには、どうしたらよいのか」という最終目標をまず掲げ、その実現には「何が障害になっているのか」を詰めていく、「はやぶさ」の成功に習い、目標を明確に持ち、腹を据え継続した取り組みがないと、いつまでたっても成果は期待できないと思います。
 相場のほうは「反転した」というほど確かな力強さはまだありませんが、「さすがに売られすぎていた」と確認する機会になったと思います。怖々と片眼を開けようかと迷う時期にあります。