私は、あちこちで「通貨選択型投信自体が悪いわけではなく、商品の勧め方に問題があったから評判が良くないのです」と答えてきました。

 本日の日経記事「投信『通貨選択型』に集中 残高5兆円突破 高い分配金魅力」の中でも、
「資産運用の経験が豊富な投資家には使い勝手のいい商品だが、投資初心者には最初から変動の大きい通貨での運用を勧めるべきではない」とコメントしました。
 投資家にとっては、投資家が選べる選択肢は多いに越したことがないのです。「これしかない。これが投資家にとって最適です」という仕組みは窮屈でしかありません。
 たとえば、分配金の受け取り方。毎月受け取りたい人、隔月で受け取りたい人、四半期ごとに受け取りたい人、半年ごと、一年ごとに受け取りたい人。個人には、それぞれのニーズがあるはずです。
「分配金を受け取ると、その都度、分配金に対して税金がかかり非効率です。だから、投資家のために私どもは分配金を支払うファンドは用意していません」と、効率面だけで「これしかない」という提示の仕方は乱暴で、「非効率な点はありますが・・」とちゃんと説明をした上で、「毎月分配金を受け取る方がいい」という人のために品揃えとして用意してあった方が投資家にとっては有り難いと考えます。
 私は何遍も強調して言いますが、手数料が安いことを何よりも優先して商品を選択する投資家ばかりなのでしょうか?
「手数料に見合ったサービスをしてくれるなら、それに見合った対価を支払ってもいい」という人もいます。したがって、「とにかく手数料が安いところ」と「手数料は安くはないけど、サービスに信頼が置けるところ」の二つの形態が存在することが投資家にとって意味があることです。
 「この程度のサービスであれば、手数料の安い方がいい」とか、「こんなに手厚いサービスなら手数料を多少支払うのは仕方ない」とか、投資家に選択肢が増えるのはいいことです。しかし、残念ながら、あらゆる金融機関が「安さ」を売り物に、とりあえず投資家を引き込もうとする戦略となり
「うちはまずくて高い」と他との差別化で勝負するとアピールする金融機関は見当たらないのが残念です。
 まるで投資信託の世界で、だらしないアクティブ型ばかりでインデックス型が大手を振って真ん中を歩いている風情に似ています。「これしかない」という品揃えにはみなさん注意しましょう。何と比べて、「これしかない」というのか。品揃えがショボイ理由を聞いてみましょう。明確な答えが返ってこない金融機関は「投資家が何を望んでいるのか」というニーズのリサーチに不勉強なところです。
「あー、そうなんだあ」という答えであれば、悩みながら品揃えを整えているところなので見込みがあります。一度、「これしかないの」という金融機関があれば試してみて下さい。
 ところで、「断固たる決意で、やるときはやる」という「やるとき」とはどんな時なのでしょうか?まだその時ではないのでしょうか?ここまで引っ張ると、単独介入があったとしても、よっぽど演出を高めないと、「へーっ・・・」って感じで無駄玉になってしまいます。
「えっ、やらないんですか?どんな奥の手を考えているんですか?」 フーッって感じです。