株式市場は、割安から妥当、そして割高へと進み、終には天井を打ち、自立反発狙いの買いを蹴散らし、「割安になった」と挑んだ長期投資家をも蹴散らし、失意と後悔の海にうっちゃります。

昨日までぴかぴかに見えた企業も生き残るかと心配され、先の利益なんかは読めやしない。
 そんな投資する気にもならない環境で、石ばかりに見える企業の中から、「世が世なら」でいずれは評価されるだろう玉のような企業を見つけようとする人があります。
割安株、バリュー投資。
バリュー投資の成功が伝わってくると、まだ残された割安株はないのかと物色する参加者が増えてきます。ここから割安から妥当を探る道が始まります。
割安の修正第一段階→「破綻するかも」と思ったけど、「つぶれることはないだろう」と見直される
割安の修正第二段階→「利益なんて期待できない」と思ったけど、「利益がちゃんとでているじゃないか」と見直される
 大抵の企業は破綻の心配はなくなった。業績の先もある程度見えてきた。業績期待も高まってきた・・・・・・となると、妥当から割高への道。
より成長する企業、意外な利益を上げる企業を探す。
割安の時の注目は「つぶれない企業」、割高の時は「利益水準、見込み」に変わる。
 「つぶれない企業」と「成長する企業」とでは、どちらのほうがわかりやすいか。
それは「つぶれない企業」を選ぶ方が簡単そうですね。
したがって、割安の時よりも割高で投資する方が難しいということだと思います。
 ついこの間までは、高い分配金を期待して「ハイ・イールド債」を投資対象にした投資信託ばかりが設定されていましたが、現在は新興国株式、それも、BRICsの先の「ベトナム」「インドネシア」「タイ」などアジア新興国株式ばやりになっています。
 これはバリュー投資なのでしょうか、それとも成長株投資(グロース投資)なのでしょうか?
もちろん成長株投資ですね。難しい投資。高いところではきちんと利益確定を行い手入れが必要な投資。投資家はそこを理解した上で取り組まなければなりませんし、販売する側は丁寧な説明が必要です。
 私がおかしいと思うのは「投資信託は長期投資で臨まなければなりません」という指導が行き過ぎていることです。投資信託でも短期間で大きく利益が出れば利益確定しようとする投資家を止めてはいけません。「当初から10%利益が出たら、短期でも利益確定を考えています」という投資家の意向は尊重すべきです。
 逆に言えば「投資信託であっても、投資対象によっては値動きが激しいものがあるので、ちゃんと何に投資する投資信託なのかを理解した上で選びましょう。投資信託だから、長期で持てば安心と安易に投資しないようにしましょう」という指導に重点を置くべきだと思います。
 これだけ短期に大きな資金がアジア新興国に流入すれば、アジア通貨そのものの価値やアジア新興国企業の株価の値動きの幅はかなり大きなものになるでしょう。これをチャンスととらえるか、リスクととらえるのか、十分検討した上で取り組んだ方がよいでしょう。アジア新興国株式は、すでにグロース株の領域にあると私は考えています。