私は昔、野球フアンでした。巨人フアンで、長島フアンでした。学校では長島フアンと王フアンがいて、「どっちがすごいか」の自慢話をしあったものでした。

明らかに、実績では王のほうが華々しいけど、「お願い」と期待を込めた場面ではキッチリと役目を果たし、スカッとさせて応えてくれました。
 無冠の帝王、清原選手も同じタイプなのでしょうか。逆に可哀想なのは現巨人監督の原選手。実績は立派に残しているのに、ホームランやヒットがここ一発の期待場面ではなく、ついでの場面に多く、印象に残りません。大選手をしても、ここ一発に応えて記憶に残る選手になれるのはごく一部なのですね。そういう意味では、イチロー選手は別格です。
 G20、20カ国・地域財務相・中央銀行総裁会議。米国や中国の高官の発言に注目が集まることはあっても、日本の高官の発言に注目が集まることはなくなりました。各国は日本にホームランはおろか、ヒットさえも期待しなくなってしまいました。もしかしたら出番さえも期待されていないのかも知れません。金融・経済でこんだけの図体をしているのに、世界からは「日本は口出しせず、世界の合意に沿った行動を取ってくれればいい」と言われ、ただ沈黙している。
 「あんまり自国通貨安をバラバラに主張するなら、日本は本意ではないけど、為替介入に加えて、米国なんてレベルじゃなく、高い円を刷りまくって世界にばらまくぞ。」と、居並ぶ各国の財務相・中央銀行総裁に向かって、ニタッと笑い、啖呵を切ったらどうでしょう。
 最初、「そんなことをしたら日本にとって大変な障害を招くことになる」と脅しや威嚇をしてくるかもしれませんが、そこはあえて駄々っ子になって、「日本の国益を守るためには絶対譲れない」とさらに主張する。
 「こんな風に対処するから、少しは各国の事情を組み日本も大人の対応ができないか」と向こうから折れてくれば、今後は少なくとも、「日本の意向も聞こうじゃないか」と少し重きを置かれる立場に戻れるかもしれません。問題は、その時に「日本に明確な意向があるのか」ということです。言われたことを、求められてきたことをただ受け入れるだけなら楽です。
 最近流行の「断固たる態度で臨む」は、守るべき一線を明確に持つ人が使う言葉だと思います。
「日本みたいになりたくない」と米国や中国が国益を守ろうと必死なのに、当の日本はなぜ他人事のように国内の身内話で時間を費やしているのでしょうか。世界の大枠が決まった後では手遅れです。日本の出番を期待する人が増えるように、自ら出場機会が増えるように外に対して、努力、アピールが必要な時期だと思います。