国内企業の決算数字はおおむね4−9月期は悪くない、むしろ好調な数字が多いですね。しかし、下期は依然円高懸念とエコポイント制度の見直し、エコカー補助金の終了などによる反動懸念から、かなり弱気・控えめな見通しになってしまっているのが現状です。

 しかし、私はミニ金融相場に入ろうとしている時に、こうした見方に対して「そうなのかなあ?」と少し納得がいっていません。日本の金融市場は現在、ガラパゴス状態です。為替マーケットも株式マーケットも、主導権を海外に委ねてしまい、存在感がありません。市場から長らく、優先順位の低いマーケットとして放って置かれています。
 その中で、日本の企業は、輸出企業も内需企業も、金融危機発生以降、活力のある新興国市場に活路を求め、必死の努力を続けてきました。2009年は内外のリストラを徹底し、売り上げが7割になっても利益が出る体質をめざし、多くの企業が円高の逆風に堪えてきました。
 そして今年は相変わらず国内景気はしょぼいですが、新興国での売り上げを伸ばし、売り上げが増えて利益を伸ばす、良い形を見せる企業が出てきました。
 確かに国内景気は政治主導のエンジンが期待できなく、相変わらず楽観できない状況が続いていますが、リーマンショック前の株価水準、国によってはかつての史上最高値に届く株価水準まで戻すところもある事実にもっと注目すべきではないでしょうか。
 もし日経平均株価が12000円の水準にあったら、14000円の水準にあったら、ムードはどうでしょうか。おそらく、相当数の人の投資意欲は回復し、消費マインドも戻ってきているのではないでしょうか。意外と、弱気に見た下期は海外市場の売上好調に支えられ、新興国に食い込んでいる企業の業績好調の勢いが落ちるという見方は懸念に終わる可能性があると思います。
 国内の暗い状況ばかりに気を取られてみると相場の方向を見誤るのではないかと思います。そこで、海外市場の相場水準に高値警戒感が出始めているのは確かなので、スピード調整が入ると見る人は、一先ず利益確定を行い、「あー、そうそう、ここにも割安なものがあった」と日本株が調整の合間に見直される場面があってもおかしくないなあと感じるのです。外人投資家の動向に注目したいと思います。
 それから、東証が来春に社債の国際発行市場を創設するという記事がありました。海外の企業を含め、国内での社債発行の手続きを簡素化し活性化を図るというものですが、これは、すぐの効果が出るかはわかりませんが、個人投資家にとっても、より社債が身近になる機会が増えることは喜ばしいことです。海外と国内との資金が出たり入ったりする機会が増えれば、国内の預金金利を前提にしたゼロ金利の維持は難しくなり、市場の資金需給に連動した確定利回りの金融商品が主導権を握っていく変化が出てくるかも知れません。市場金利の動向にもっと関心が集まるようになると思います。