「投資で大事なことはよい金融商品を選ぶこと」というように、どうしても金融商品の何が良いかという話しが話題として多くなります。たとえば、「日本株投信ならこれが一番」という具合のランキング付けです。

 ただ私が投資の悩みを聞く上での経験では、そんな話しは重要でなく、投資に悩む人にとっては「まず株式投資自体、あなたに必要なのか」、もっと言えば「あなたにとって投資すること自体必要なのか」という投資目的の原点に戻った話しのほうが重要です。
 投資に悩んで相談に来られたわけですから、当然「儲かって仕方ありません」という悩みではなく、保有している金融商品で損をしている人です。損をしているわけですから仕方ないのですが、多くの人は自分が持っているすべての金融商品が悪いものだと思い込んでいます。「私はなんて馬鹿な投資をしてしまったのか」と自分を責めてしまっています。
 そんな人に、「今年の株式投信で何が一番儲かるのか」という当てっこの話しをしても何も役に立ちませんし、興味もわきません。ただ、ただ、どうしたらよいかに、漠然とした不安を抱えているのです。そういう人が、前向きに自分の資産を活かそうと思うきっかけを与えてあげるのが我々の役目だと思います。
 そこで大事な点は先ほど申し上げた「あなたにとって投資は必要なのか」と必要な理由を明確にして、「その不安を解消するにはどんな金融商品の選択肢があるのか」を検討するサポートです。
そして、「これまでどんな投資のやり方をしてきたのか」を確認するために、その人のこれまでの経験で得たことを聞きながら一緒に資産の内容を検証します。
 資産内容の検証後に、「今後、どんな手入れが必要なのか」とその時の投資環境に即した検討を相談者と一緒に行い、「何か先が見えてきたようです」と前向きなスタート地点にやっと立てるようになれます。
 今回、日経新聞夕刊マーケット面で、こうした流れの話しを書く機会を頂きました。11月24にから12月3日までの7回、「目からウロコの投資塾」の紙面です。都合がつき読んで頂けると幸いです。