ついに米10年国債利回りは3.46%まで上昇してきました。1カ月前は2.8%程度でしたから、米国の財政不信が高まる中での金利上昇は「悪い金利上昇」という声が上がっています。

景気回復に伴って自然に上昇するタイプの「良い金利上昇」ではない、という見方です。
 確かに景気回復の道筋がついたとは言えず、政策に支えられた過程であることには異論はありませんが、今回の金利上昇を悪い金利上昇と決めつけてみるのは抵抗があります。
今回の金利上昇は、そのどちらかかを決めつける必要はなく、金利低下期待で行き過ぎた分の反動で上昇してきたもので、別段心配することはなく、ここから先高くなりすぎれば自然に戻ってくると思います。ある意味、久々の外債投資を検討するチャンスだと思います。
 たとえば、金融危機が発生した直後2008年12月に米10年国債利回りは年2%まで急低下し、その後、2010年4月に4%まで上昇しました。
そして2010年10月には再び2.3%まで急低下し、現在の水準まで戻ってきました。
11月の米国QE2の宣言により、株価は上昇し、米ドル安懸念は薄らぎ、クリスマス・年末商戦の好調が伝えられて金利が上昇してきたわけです。この流れを見ると、今回の金利上昇は悪い金利上昇ではなく、違和感はないように私には感じます。
 ちなみに、米国を含めた長期金利の水準を見てみると以下の通りです。
現在 1カ月前 1年前
米10年国債 3.46% 2.79% 3.55%
独10年国債 3.19% 2.64% 3.54%
豪10年国債 5.69% 5.34% 5.58%
 現在の金利水準がそんなに高いものではなく、これまでが低すぎたのではないでしょうか?
実態以上に高くなりすぎれば、いずれあるべき水準をめざして低下します。ここからの金利上昇は長期の固定金利を求める投資家であれば、悲観して眺めるのではなく関心を持って眺めた方が良いと思います。