私が個人に債券を案内するきっかけになったのは95年。90年に募集された、5年確定利回り商品「ワイド」の償還金と、やはり10年定額貯金の満期金を、いかに債券を受け皿にして証券会社に引っ張ってくるかの課題を与えられたときからです。90年に集められたワイドの利回りは年9.604%という破格のものでした。当時の銀行は余に預金金利とのギャップがありましたから、その満期の取り込みに妙案が無く、呆然としていた様子でした。
 本日の日経には定額貯金の満期、個人向け国債・社債の償還が2012年末までに約30兆円あり、その資金がどこに向かうのか注目されているとの記事でした。
95年当時と比べて、元々の預け入れた当時の金利水準が余り高くないことと、個人向け国債等受け皿になる確定利回り商品の品揃えが増えたことにより、それより毛が生えた程度の確定利回り商品的なものをあえて金融機関が用意しても、余り人気が出ず、受け皿を期待するほどのものは登場しないのではと個人的には考えます。
 ただし、30兆円の現金が新たにより効率的な運用先を求める機会が発生している事実は大きく、株高期待や円安期待が生じている最中であれば、株高、円安の火を元気にさせる酸素の役目になる可能性はあると思います。したがって、受け皿になるのは個人向け国債に代表される確定利回りものと、あえてリスクを取ろうとする人を受け止めるリスク商品になると思います。
 新聞紙上にあった国債を対象にした投資信託など、国債もどきの金融商品にあえて投資する意味がわかりません。安定を求めるなら、直接預金にするか、国債に投資した方がよいと思うのですが・・・。
 日経平均株価はついに10500円台乗せ。12月のSQ値が精神的な壁となり、他国の株価に比べこれまでは緩慢な上昇でありましたが、SQ値を超えて、ここからが本来あるべき水準を模索する旅立ちに入るかなと期待しています。