結局注目されていた米国FRBのバーナンキ議長のコメントは無難な形で終わりました。「国債の買い取りは6月まででいったん終了するけど、景気の見通しを下げざるを得ない状況には変わりなく、今後の金融政策には慎重な態度で臨むよ」といった内容で、金融緩和政策は当面仕方がないでしょと市場の理解を求めるものになりました。先日のユーロの場合も、金融引き締めへの転換と過度な反応が起きないように配慮したコメントを出し、やはり無難に市場の動揺を抑えて乗り越えました。基本的には、日本を除く海外主要国はリスク資産への投資には前向きであり、これまでは買われるものは順バリでどんどん買われていき、その一方で置いてけぼりになっていた投資対象がありましたが、今後は上昇ピッチが早いため、先行した対象のスピード調整を見込んだ割安な投資対象を物色する展開に入りそうな気がします。
 そこで、それこそ置いてけぼりになっていた日本の立ち位置はどうなるのでしょうか?
お隣韓国では日本と同様に建設投資の落ち込みが深刻だそうです。おそらく、できるかできないかは別として、日本の復興需要に何らかの形でかかわれないかと画策するところもあるでしょう。
気仙沼、宮城漁港をはじめ、新しい漁業基地の発展にビジネスチャンスはないかと考える中国やロシアなどの目が熱くなっているかも知れません。
 痩せても枯れても日本のブランド。割安なら興味あるという先は当然ありそうな気がします。
 以前の中国がそうだったように、日本も「わが国、我が地域の将来性・成長性をイメージしたらおわかりでしょう。我々とパートナーを組んで復興回復に取り組みませんか」と商売上手さをあえて出し、早期の復興回復に向けて日本がイニシアティブを持って海外ニーズを誘導していく方法をとるのもありかなと思います。
 またぞろ、外資系の買い占め話が噂になってくると、頑なな守りや排除の考え方でいっぱいになって思考停止し拒否反応で終始する。いずれ必ずそういう時が来る。その時にはこういう対応の選択肢があると、今のうちに復興計画の段階から想定し準備しておいた方がよいのだと思います。
 そういう意味では、新たな不測の事態が起こらない前提で考えれば、割安な対象を物色している海外の目に、「震災後割安のまま放置されているものがあるはずだ」と日本の中での対象を吟味する動きがあって当然だと考えます。ここから大きく売り込まれていくリスクはだいぶ後退したと思います。後は割安を買い上がっていく前向きな動きがいつ現れるかですね。