「数を間に合わせることが大事」、「安く上げることが大事」という段階から、「そうは言っても質を落としては何もならない」という看板、暖簾を大事にする段階に入ってきたようです。
 自動車業界では最近リコールの件数が増加してきた傾向に対し、対策に動き出しました。食品スーパー業界では、この5月から農薬残留濃度基準を超えるものの流通は原則禁止になったことから、万一の調達に支障がないように、調達先を拡大しているようです。結果6月には中国からの冷凍枝豆は60%、冷凍ごぼうは11%まで、前年同月比で低下したと記事にありました。
 「品揃え」、「安さ」は確かに「売り」ですが、品質の落ちたものを多く置き、安かろう悪かろうでは、消費者の気持ちを長くつなぎとめることはできません。
 これはワンストップですべてのニーズに応えると走ってきた金融機関にもはてはまることではないでしょうか。
「投資信託」「個人変額年金」「証券仲介業」。他に負けない「品揃え」。たくさん販売もしてきました。次から次に出てくる新商品。覚えるのが精一杯で、昔売ったものの内容が思い出せません。
「はたしてあの商品はどんな内容だったのか」、「今扱っているものと何が違うのか」。
 「お客さんに聞かれたらどうしよう」「そうだ、私はただ単なる販売窓口。詳しいことは直接保険会社や運用会社に聞いてもらおう。私はただ仲介して案内していただけだから」。
 金融機関の今後を試される時代に入りました。「後のフォローまで期待できるところ」「売るときだけ熱心なところ」。前者が良いに越したことはありませんが、そう仕向けるのも投資家の責任です。「フォローがないのは不親切じゃない」と言葉にすることが、前者の金融機関をふやすことにつながると思います。金融機関の人は悪人ではなく、気づいていないだけですから。