株価や商品価格が世界同時に急落しています。欧米の景気停滞懸念を根拠とする説明が多いですが、個人的には、ギリシャ支援問題、米国の債務上限引き上げ問題における政治決着のドタバタ、不始末を通じて、市場の関心を完全に無視したような配慮しないことが続いた結果、市場が動揺し、怒り、泣き出し、駄々っ子化したものだと考えています。

 一人遊びをして機嫌良い赤ちゃんの様子を良いことに、ぐずりだしても適当なあやしを入れることもせず、放ったらかしにし、さらに泣き出しても、「泣かせておけばいい」と放ったらかして、火がついたような泣き方になってから慌てて寄ってきて、手のつけられない泣き方に「機嫌を直してもらうのは大変だ」と覚悟を決めて、機嫌を取り始めたのが、現在、行われているG7による緊急電話協議なのだと思います。
 普通なら、米国国債がトリプルAの最上格付けからAA+への格下げなんて、どうってことがない、むしろ米国がトリプルAの格付けであり続けたことを不思議に思う人が多かったことが現実になっただけのことと受け止められるはずのことも、「非常事態があるかもしれない」と事前の相談をしなければならないほど主要国の政策当局が追い込まれたということでしょう。今後しばらくは、全力で市場をなだめることになるでしょう。
 したがって、すぐに相場が反転するかはわかりませんが、相場を崩す原因になった政治の市場無視が(過保護になることは決して良い効果を生みませんが)改まることで、これ以上の下値懸念は回避されるのではないかと期待したいと思います。
 正直、行き過ぎに思えることは米国国債利回りの急低下です。10年国債利回りが3%を大きく割り込み、一時2.4%まで低下しましたが、これはビックリでした。結局、内容はどうあれ、流動性が評価されて、米国債が買われ、円が買われるのですね。しかし、これは正常ではなく、異常事態が作り出した一時的な行き過ぎだと私は思います。