外貨投資を行う動機として「国内の低金利に不満を持ち海外の高利回り商品に期待する」、「円資産だけで資産を固めてしまうことに不安である」、「海外での運用のほうが税金負担が軽くすむと聞いた」、などがあげられます。
 「日本しか知らない人は気の毒。海外ではすごい運用があるよ」、「海外の富裕層が気にしているのは税金。税金対策に優れた運用商品について話しを聞いてみない?」、「プライベートバンクってご存知ですよね。本来で言えば、超富裕層しか口座を開いてもらえないのですが、あなただったら紹介して通るかもしれません。聞いてみます?」などなど。おいしい言葉が向こうから飛び込んできたとしたら要注意だと私は考えています。ここで怖いのは、話している本人もだまされていて悪気がなく、2次災害に遭う事も多いからです。
 海外に送金したお金を取り返すのはほとんど不可能だと言います。送金する際には、万一のことを念頭におき納得いくまで説明を聞いて、準備期間を相当置いてから始めることをお勧めします。良い商品であれば、長期投資で考えればタイミングを急ぐ必要はないはずです。「国内が不安だから」といって自分の手が届かない海外に資産を送り、後で毎日を不安に過ごすようになってはしゃれにもなりません。
 今は日本に居ながらにして、海外の資産を持ったり、かつてヘッジファンドしかできなかったことも可能になりつつあります。税金の捕捉を逃れて海外資産に持っていったものの、将来日本と当該国との事情が変わり、国内と同様に捕捉されるようになったり、国内への持込が難しくなったり、換金が不自由になることもあり得ます。
 大事な資産を投資に回す場合に大事なのは、自分で事情が判断できて納得できるものを投資対象に選ぶことではないでしょうか。運用の内容まで詳しく知る必要はないですが、運用状況を把握し、運用の方向性に狂いが生じていないかを管理するのは投資家本人の責任です。チェックまで人任せにして運用がうまく行っている人がいるとすれば、運が非常に強い人か、運用の傷みに強い余裕のある人ではないでしょうか。