旅人の上着を脱がそうと、北風は力いっぱい吹いて上着を吹き飛ばそうとしますが、旅人は上着を一生懸命押さえて飛ばされまいとしています。そして、次ぎに太陽の出番です。太陽はさんさんと照りつけると、旅人はあっさり上着を脱いでしまいました。旅人の上着を脱がせる勝負は太陽が北風に勝ったという「北風と太陽」の話しです。

 今、ドイツは市場から、近隣諸国から、「あんたがこのままゴネ続けたら、リーマンショックを引き起こした優柔不断で先の見通しが甘かった米国議会のように非難されるよ」と北風を受けています。
「ドイツはユーロ安というメリットを享受するためにユーロ危機を利用している」と指さす非難も受けています。メルケル独首相の昨日の映像を見る限りでは、各方面からプレッシャーを受けている様子はありありで、このままではユーロ危機で万一のことがあれば、その責任はドイツの振る舞いのせいにされてしまうという緊張感が出ていたように見えました。明日29日、ドイツ議会では欧州金融安定基金(EFSF)が問題国の国債購入や域内銀行への資本注入ができるようにする機能拡充策が採決されます。事の重大さから、今回は否決という判断は出ないと思いますが、今後ドイツ国民が納得できる部分が具現化してこないまま、ずるずるとした現状が続けば、北風政策にも限界がくると思います。ギリシャ等当事国側の対応にボールは投げ返され、北風はそっちに向くのだと思います。取り敢えず、「ユーロ全体で支える」という強いメッセージと行動を起こす以外に、現状打破の手立てはなく、もし、そうなれば、一定の売られすぎた分の戻りはあり、実質10月相場はここ当面の相場動向を決める大事な時期です。
 国会討論を見ています。がっかりです。堂々巡りで、「変わるかも」という期待が持てない、これまでと余り変わりない展開です。相場動向の転換のきっかけは、やはり海外に頼るしかなさそうです。残念ですが。