議員の任期途中で辞職表明した竹中さん。いろいろ世間の評価はあるでしょうが、私はお疲れさんと今後に期待したいと思います。
 私は竹中さんの忍耐強さには敬服していました。小泉首相の凄さは、言い出したら誰にも止められないと全ての人をあきらめさせたこと。しかし、そうであれば「言わせておけ」と聞いたふりをして神妙に時間がたつのを待てばいい。しかし、それを許さない実務家として竹中さんが存在した。小泉さんは竹中さんに丸投げし、受けた竹中さんは脅し、なだめ、すかす、こわもての族議員や利益圧力団体と対峙し、正論で打ち負かし、結果官僚をあきらめさせた。
 「公共事業投資を削減したら景気回復はない」、「不良債権処理を急いだら、金融不安が起こる」、「郵政民営化は国民の願いではない」。どれを取っても、「してもしなくても」反対が出て、取り扱うことが億劫になる難問題ばかりでした。小泉・竹中コンビ以外で、誰がこの問題に着手し、「何が何でもやるんだ。今やらなければいけないんだ」と豪腕を振るえたのでしょうか。
 よく小泉さんは自分を織田信長に例えますが、戦国時代を統一する足掛かりの時期は、ハチャメチャな小泉さんとそれに忠実で弁が立ち、打たれ強い竹中さんのコンビが必要でした。そして、世の中は次のステージに移り始めました。いい潮時だと思います。
 これからは、積み上げられた目の前の問題で足をすくわれ、元の時代に戻らないように、危機感と実行力を持って、世論を味方につけた政策の実現が求められます。これから決まる新首相がいくら奮闘しても、一人では山積された政策課題の実現は難しいでしょう。泥をかぶってでも、粘り強く首相代行ができる補佐役が現れるでしょうか。期待するしかないと思います。