「ユーロ危機がさらに深刻になる状況を放っておくと大変なことになる」というユーロ圏首脳の認識がやっと固まってきたように思います。「やっとかよ」という感じではありますが・・・。

まだまだ市場が期待するユーロ危機を解決するスピードではありませんが、「そろそろ、少し冷静になって様子を見てもいいかも」という見方も市場に広まりだしているように感じます。
 ユーロ危機が深刻化する過程での異常事態で、ドル高・円高が進んできましたが、目先更にドル高・円高への進行はないという一服感が広まるにつれて、ドルや円に次ぐ流動性が高い対象に資金が流れる動きとなり、行き過ぎて割安になった部分の反動買いが期待できます。米国10年国債利回りは1.7%まで急低下しましたが、現在は2.2%まで短期間に上昇してきました。一方で、たとえば豪ドルは米ドルに対して1.021と1台を回復し、円に対しては80円手前まで戻ってきました。
 「ユーロ危機はまだまだ安心が出来ない」という慎重な見方が多ければ多いほど、相場の底割れは遠のいて、株式相場の戻りは現在のところ鈍いですが、為替の動きに遅れた形で、売られすぎた反動の戻りを期待する動きがやはり期待できると思います。
 追って投資を考える時期だとは思いませんが、「さすがにこの水準は割安だ」という線を引き直して、投資の準備が整っている人は検討しておいた方がよいと思います。
 ところで、スロバキア議会で欧州債務危機の拡大を防ぐための欧州金融安定基金(EFSF)の強化策が否決されました。背景には、政権抗争の具に今回の事案が利用されているという報道もあります。ユーロ危機という大きな問題で、しかも緊急を要する重大な課題でも、ユーロ圏17カ国の全会一致を原則としているので、一国の政権抗争の具に利用されて、大事な決定が先送りされてしまう決定の仕組みの課題が露呈しました。この事案を機に、ユーロ圏17カ国の全会一致という原則が見直され、現実的な仕組みが取り入れられるようになるかもしれませんね。