私は外債投資の原点、基本中の基本を学ぶのに「グロソブ」が物差しになると思っています。あの国際投信投資顧問が運用する、国内最大のアクティブ型外債型投信です。
 外債投資が抱える「信用リスク」と「為替変動リスク」を極力低減することを意識した運用を行う。そのグロソブが直近の週次レポートで、ユーロ圏ソブリン債のメインプレーヤーであるイタリア国債、そしてフランス国債まで投資対象から外したと報道がありました。二年前の年末、ユーロ危機が騒がれ始めた頃に「ギリシャ国債」を全部外したと目利きとして世間に「ドヤ」と言いたげなレポートを出していました。
 個人的には、ここ最近のグロソブの対応に不満です。「だって、ユーロ危機だから仕方ないじゃん」って感じ。
 以前、債券運用で有名なピムコの人の話を聞いたことがありました。その担当者はこう言っていたのを印象深く覚えています。
「金利がゼロ金利なのだから、こんな実績でも仕方ないなんて運用者としては口が裂けても言えません。やりようはあるんです。そこで経験を駆使し、工夫して、投資家に納得いく、満足してくれる実績を残すのがアクティブ型投信に求められた使命なのです」
 あんたはえらい。そうです。それがアクティブ型投信です。この程度で良いという水準を自分で引くようなアクティブ型投信ならアクティブ型を名乗らず、インデックス型に転向すべきです。
 この難解な投資環境だからこそ、「グロソブはどんな運用をしているのだろうか」とみんな関心を持つのだと思います。その答えが、「ギリシャ、ポルトガルを外しました」「イタリアを外しました。フランスも外しちゃいました」という結果だけなら、「何かなあ?」って感じです。
リスクを絞るという当たり前、普通の対応でしかありません。
長く世界債券投資のリーダーとして国内を引っ張ってきた運用者のメッセージはないのでしょうか?残念ながら、グロソブにこの環境の中でもがいている危機感が感じられません。ダラダラと純資産額が毎日のように減り続けている。「だって、この環境じゃ仕方ないじゃん」と身を任せることが当然であるかのように見えます。いいんですか?グロソブはアクティブ型の投資信託なのですよ。