国内の株式相場などの相場展開に目新しい動きはまだ見えてきませんが、外部の投資環境には徐々に変化が出てきました。注目の米国株式相場は、米国ダウ指数でもS&P500株式指数でも、一時の大きな落ち込みからすっかり回復し、上昇基調を維持しています。米国10年国債利回りは依然として2%程度に最低金利水準で落ち着いた動きで、リスク資産の上昇に向けて過熱感は全く感じられない中での米国株式相場の堅調はしっかりとした印象を受けます。

 懸念されていた債務問題国国債の入札も、昨日は注目されたイタリア、スペインがありましたが、両方とも入札は順調に消化される結果となり、ホッとした状況にあります。特にスペイン国債は期間3〜4年の入札でしたが、調達額が予定上限の2倍の100億ユーロになるほどの需要があったことは注目です。専門家のコメントにもありましたが、昨年12月にECB(欧州中央銀行)が期間3年4890億ユーロの金融機関向けに実施された融資を、一般には「そんな融資をしても自分の資金繰りの足しになるだけで、その資金を持って債務問題国の国債を購入資金なんかに回すところはない」と見られていたが、おっとどっこい、その資金を使って、国債を購入し金利のさやを抜こうとする動きがあったようです。
 個人的には、日本の金融機関が国債を買い込むことで短期金利と国債利回りの利ざやを確実に取り、そして、その後の金利低下の環境で債券価値の値上がり益まで享受して金融危機を乗り越えられたように、その二匹目のどじょうを期待し、欧州の金融機関も債務問題国国債への投資に取り組まざるを得ないと考えます。
 だって、その他に欧州の金融機関が目先で利益を確保する、利益を拡大する手段は見当たらないのですから・・。今回の結果は昨年12月にECBが実施した金融機関向け大量の低金利融資は意味があったという評価に見直されるきっかけになると思います。
 まだまだ楽観できず、予断を許さない状況は続きますが、悲観的すぎた見通しで売られすぎた分の修正はやはりあるのだと思います。
 国内企業の業績では、どうしても円高や液晶テレビ等の製品価格の暴落で痛めつけられた家電業界の悲壮感に目が向きますが、新聞に出てくる業績発表の内容を眺めてみると、意外に増益、好調な様子を伝えるものも多く見かけます。こんな景気環境ですから、すべてがよいわけではなく、悪いものばかりではなく、良いものもあるという見方をしたほうがよいと思う次第です。
 米国でも景気の熱い部分が全体を引っ張り始めたように、日本でも時間差はあると思いますが同様なことを期待できるのだと思います。仙台では復興需要で、百貨店等の売り上げが伸び、ベンツが飛ぶように売れているとか・・。