以前中国ではしょうゆの「キッコーマン」や調味料の「味の素」が品質が高いブランドとして評価が高まっているという話しを聞きました。また中国の若い女性の間では化粧品「資生堂」が憧れになっているという話も聞きました。いろいろ問題を抱えている日中ですが、良いものは万国共通のモノサシがあるとそのときは感じたものでした。
 しかし最近続けて、日本製品の品質に中国から「ノー」を突きつけられました。資生堂の化粧品「SK−?」の一部製品から使用禁止の成分が発見されたことから、中国国内での販売が一時停止になりました。日本産冷凍サンマから中国基準の22倍のヒ素が検出されて、香港のスーパーでは日本産冷凍サンマが販売中止になりました。そしてあろうことか、味の素の「煮物だし」から基準を上回るヒ素が検出されたといいます。
 「味の素」は事実誤認として反発し、日本大使館は中国側に対し、検査データや検査基準などの開示を要請したらしいです。これは当然の対応だと思います。もしこれが本当であれば、中国だけではなく、国内に出回っている製品の品質まで疑われてしまいます。もし中国側に誤りがあったのであれば、きっちりと訂正をしてもらう。もしその通りであれば、中国の検査基準に対し日本基準が甘いのか、中国の基準が厳しすぎるのか、国民が妥当と判断できる程度までやさしい情報開示がなされるべきでしょう。
 今回の一連の流れは、日本政府による残留農薬の規制強化で中国産野菜の輸入量が減っていることに対するけん制だという見方もあります。もしそうだとすればあきれるばかりです。ここは日本製品が今後も品質の高さを売り物にしていけるのか、中国は政策誘導のために不透明な行為をする国ではないと言い切れるのか、事をうやむやにせず、正々堂々と透明な形で情報開示し、国際社会に向けて議論してもらいたいと思います。そうした一つ一つの議論から誤解が解け、溝が埋まってくるのではないかと期待します。このままでは、互いの不信感は積もるばかりで、日中関係改善に向けての方向性が見えてきません。