ユーロ圏ではドイツぐらいしか資金に余裕があるところが見当たりません。その他の大抵の国々は自分の国の世話で手一杯。ギリシャはもちろん、ポルトガルもスペインもイタリアも、金融機関の破たん懸念を静めるために、公的資金の注入など信用の補填を行いたくても、国の金庫にお金がないので、無い袖は振れぬと四苦八苦状態。しかし懸念されている銀行の破綻を現実にしてしまっては、ユーロ危機が収拾に向かう期待は完全に吹き飛ばされてしまいます。

 そこで欧州連合(EU)の欧州委員会は、域内の銀行破たんの影響拡大を抑えるため、ユーロ圏の銀行の経営監督を域内で一元化する方向で検討に入ったと報道がありました。
 域内全体銀行のスポンサーとして、欧州中央銀行(ECB)に権限を与えて、そして役割を果たしてもらおうという考えだと思います。ECBに「国まで救えとは言わないけど、健全な銀行は絶対残すと言ってくれ」という期待なのだと思います。政府と金融機関を切り分けて、金融の目詰まり解消を優先させる対応です。
 ギリシャもポルトガルも、そしてスペインも、ない袖を振って、自国の金融機関に資本注入し、「銀行はつぶさない」とできる限りのアピールを行い、他国、ECBに対する援助・支援・協力を促そうとしている様子が見えます。
 金融機関にとっても、ここに至っては、サイフの薄い政府の傘よりも、監督が厳しくなっても、ECBの傘に守られたいと考えるところが増えているのではないでしょうか。
ユーロ圏危機の増長がもたらした良い変化のひとつとして、健全化への道として、期待したいと思います。