私は投資に関わるようになって、ずっと外債投資を勧めてきました。債券は株式とは異なり、発行体が破たんをしなければ、償還満期に現金で戻るので、手入れをせず、放ったらかしでも成果を得ることができる楽ちんな投資方法であることがまず第一の理由ですが、もうひとつ大事な点があります。

 債券にはいずれ償還満期の時期がくるので、その時期が近づくと自然と「次はどうしようかな?」と考えることになります。
また金利は償還満期までの間に、時として上がったり、下がったりしますから、「今投資して選ぶなら、金利水準は納得できる高さだから、償還満期までの期間が長い固定型にしようかな」とか、反対に、「こんなに低い水準だったら、期間の短いものを選ぶか、変動金利型を選ぶか、別に現金でしばらく持っていても良いかな」と考えたりします。
外債であれば、「今は金利は低い水準だけど、これだけ円高なら外貨投資やる意味があるんじゃない?」とか、「外債投資が今人気だけど、こんなに円安になってしまったら、ここで外債投資に取り組むよりも、配当利回りが高い日本株投資のほうがいいかも」とか、為替、金利、他の投資対象との割高・割安を見て、検討することもできます。
 このように外債投資(債券投資)をモノサシにすると、その時々の投資環境で、「今だったらどうすべきか」という自分の資産に対して改善点を考えるクセがついてきます。
 投資は継続して成果が残せるもの。調子の良い時だけ参加して、調子が悪くなったら放ったらかしを繰り返していては、投資で資産を増やせるわけがありません。だから、私は債券投資、外債投資を運用のベースにして、「自分の資産の改善に向けてすべきことはないか」と常に関心を持つ意味があると訴えてきました。
 債券投資は、手入れせず放っておいてもいい投資ですが、「今だったら、何をすべきか」という視点で保有している外債や円債について考える機会を持てば、「この環境ですべきこと」が債券投資を通して見つかる可能性が高いです。
 「結果、債券はそのまま放っておいて、●●のほうを先に検討しよう」と考えに至ることも多いと思います。債券といっても難しく考える必要はありません。モノサシは単純、シンプルであるほど、重宝なモノサシになります。私が重宝するモノサシは、円債では「変動金利型10年個人向け復興国債」、外債では「米国10年国債」です。これをモノサシにして、あらゆる投資対象の割安・割高を測っていきます。
 来月23日、24日の生活設計塾クルー主催のセミナーでは、このへんも取りあげたいと考えています。右下の「直近セミナーのご案内」2012年8月予定をご覧ください。