昨日、世界が注目した欧州中央銀行(ECB)委員会でのドラギ総裁の発言に対して、「市場肩すかしをくらう」など失望と捉える見方もありますが、私は、「まず、こんなところだろう」という印象を持ちました。昨日の機会は、これで終わりではなく、これから始まる先制だと考えます。

 「スペインなどの国債利回り上昇は受け入れならない」。この点が全てです。ここを先送りして、議論を進めても画に描いた餅。そのためには、ECBの実行よりも先に、まずユーロ圏が欧州金融安定基金(EFSF)などを使い、南欧国債を購入するべきと明確にしました。
 これは、ユーロ圏に問題解決が遅れている責任を押し付けているわけではなく、ECBはもちろん当事者として責任・役割を果たすけど、それだけではユーロ危機からの脱却は無理だよと伝えているのだと思います。実際、ドラギ総裁の記者会見後、スペイン10年国債利回りは一時、7%を超える反応を示しました。
 ECBはもちろん、米FRBや日銀など他地域の中央銀行が金融緩和を明確にする前に、先手を打つ形でユーロ圏が具体的な対策を打ち市場の評価を回復する最後の機会ではないでしょうか。どうせやるなら、小出しにせず「そこまで踏み切ったかあ」と市場がうなるものを期待したいものです。