「原油1バーレル150ドル、金1オンス1000ドルを目指す」と言われたのはついこの間のこと。それが今は強気の人はなりを潜め、目先の調整は仕方ないと声がか細くなるばかり。
 ある人が言ってました。この間まで「住宅ローンをどう組んだらよいですか」という質問が山のように来たのに、最近は音沙汰なし。「金利は上昇するから、新築だったらフラット35」と勧めるほうも、組む方も妙に納得して、長期固定型の住宅ローンに猛進、妄信。
 商品相場に向かっていた資金がリスクを恐れ、米国国債に流れ、米国国債の金利が急低下したため、米国の優良株式の集合体であるNYダウが買われ、6年9ヶ月ぶりに高値更新。
 以前20ドルでも高いと言われた原油が60ドルを割れると安いという。長年抜けなかった高値を抜くと、そこには新しい時代が開けたように感じる。原油のように、NYダウも12000ドルを抜けると、将来12000ドルは安いという時代になるかもしれない。そして取り残された日本株も動き出した。自然と期待は盛り上がります。
 しかし「天まで届く相場」はありません。ニューヨークダウが上昇したきっかけは、景気減速→金融引き締め政策の転換期待、プラス原油等の商品市況の急落によるインフレ懸念の後退です。これにより、米国金利はFFレート5.25%であることを否定するかの如く、急低下しました。2年4.6%、3年4.49%、10年4.57%、30年4.73%。FFレートが間もなく下がることを前提にしなければ理屈が立たない水準まで、すでに低下したわけです。原油などの商品市況、ここまでくると「明日、更に下がるかもしれない」し、「明日、反転するかもしれない」、誰にも先はわからない。いわば割高、割安のモノサシをなくしてしまった水準です。暴騰か暴落か。自分の居所がわからなくなると、「目の前の人」、「周りの人」が気になり、群集に流されることが多くなります。猛進、妄信の始まりです。「乗らなきゃ、損損」と割り切って入れる人は良いのですが、迷いがある人は注意が必要です。
 3つの投資スタンス。「異常な高値があれば売ってやれ。安値があれば買ってやれ」と、相場に入ることは二の次でチャンスをじっと待つスタンス。「せっかくのこのチャンス。損は割り切って、とりあえず参加する。参加する、しないで迷う方がストレスになる」というスタンス。「難しい相場は私には無理。わかりやすい相場になったら投資を考える」と様子を見るスタンス。いずれの投資スタンスが自分にあったものなのか、ちょっと考えてみるのもいい時期ではないでしょうか。