中国経済が7月-9月期まで7四半期連続で減速した後、10日発表の11月の新車販売台数が前年同期比8.2%増、11月の工業生産は前年同月比10.1%増と3カ月連続で改善して、今年通年の成長率は目標の7.5%を上回ると楽観論が広がっていると本日の日経朝刊記事にありました。

 個人的には、長引くユーロ全体の景気停滞と先行きの不安により財布のひもを固くした個人消費の影響は、そう簡単に中国経済の好転を期待するムードに変わるとは思えず、最近の中国発表の数字には一歩引いて見ています。
 日本のテレビ等の電機メーカーの凋落振りを見ると、「中国や韓国が無事でいられるわけがない」と疑っていることも背景にあります。いったん、疑い始めると信じるには時間がかかります。

 それから、経済改革を進めてきたイタリアのモンティ首相の辞意で、落ち着きを見せていたイタリア10年国債利回りが0.4%も上昇し、市場には動揺が広がっています。もちろん、この動きはスペイン政府にも影響を与えます。いったん、動きを止めてしまったスペイン政府の金融支援要請を再び催促する機会となり、具体化する動きとなればよいと個人的には期待しています。

 最後に「国内富裕層 開拓競う」と三菱UFJ、三井住友、みずほ等大手銀行が企業オーナーらの富裕層を対象にした金融サービスで取引拡大を狙い、個人部門の収益源に育てるという記事が日経新聞にありました。これまでも、何度も、何度も、同じ試みがあったはずなのに、「専門の担当者がついてくれて、いろいろな相談が出来、非常に助かっている」と金融機関の特別な部署に対して、感謝の気持ちを述べている人の話を私は聞いたことがありません。
 金融機関の方針として「こんな人たちを対象に取引したい」と簡単に設定するけど、現場に具体的な指示が下りず、個人の責任で押し付けられて、結局は時間切れで、実績を上げないといずらくなり、手数料稼ぎの行動に出て、顧客からあいそをつかされるの繰り返し。

 富裕層との取引を増やす以前に、預金者の信頼を取り戻すことのほうが重要課題だと思います。投資信託を売り、保険を売り、住宅ローンを売り。投資信託を購入し、保険、住宅ローンに入った預金者から、その後頼りにされる存在でありましょうか?本来は、それぞれがきっかけとなり、銀行本業業務の大事なお客さまになってもらうのが目的だと思うのですが。