本日の日経の特集記事に「投信、分配金偏重の10年、短期で解約、保有2.3年」がありました。分類別で最も大きな利益があったのは、株式に比べてリスクが小さい海外債券型。損失額が大きかったのは複数資産に分散投資するバランス型。想定したとおりの結果でした。

 海外債券型は一時期為替損が出ている時期が発生しても、保有しつづけることで元本は利息で増えていき、そして行き過ぎた円高はいずれ修正されて戻ってくるわけですから利益を確保しやすい対象です。

 バランス型投信信託は、分散投資で、しかも投資信託ですから、いかにも長く持っていれば元本が回復するように期待を抱きがちですが、なにぶんにも買う時期がいけません。大抵、バランス型投信が流行る時期は、株価は高く、円安、どれを見ても割高そうに思える時です。したがって、買ってしばらくすると、暴落の憂き目に遭い、大きな損を抱え込んでしまう繰り返しです。

 それから「保有期間2.3年は投信であるにもかかわらず短い。回転売買、手数料稼ぎの道具になっているのでは・・・」という方が多いですが、私はこの見方に反論せざるを得ません。
投資信託は、長く保有すれば、損はいつか解消され、プラスの益になる金融商品なのでしょうか。記事にもありましたが、過去にはそういう事実はありません。

 株式で運用する投信は、やはり株式と同じように高いところでは売らないと損を抱える可能性が高いのです。したがって、目標としていた利益が短期で実現できたのであれば、逆に短期であっても利益確定すべきかを検討したほうがよいと助言した方が投資家のためではないでしょうか。

 問題は、儲かっているからといって投信を売却させて、割高になっているだろう投信に乗り換えさせて、リスクを引き続き取らせる行為であると思います。
「投資信託で利益が出ているんですけど、いつ売ったら良いのでしょうか?」と悩んでいる人があれば、「納得する利益であれば売って良いですよ。ただし、自分でわからないものに乗り換えることがないように注意してくださいね」ということです。

 ところで、為替相場はG20を控えて、他国から円高是正に対するけん制があるのではないかと、「とりあえず利益確定」という動きと「円高に振れる場面があれば・・・」と期待する動きでにらみあいの状況にあります。こんな時期もなければ身が持ちません。
引き続き円高修正局面の過程にあるとどっしり構えて、今後、どうすべきかの準備をしましょう。