「みなさんが心配しているのは、不安に思っているのは将来のインフレですね。インフレになったら、債券投資なんてひとたまりもありません。インフレに勝つ投資は株式投資です。株式投資?いつやるんですか?今でしょ」と声高に喧伝する専門家がいますが、私は「インフレに勝つために株式投資をやらなければならない」という考え方は多くの普通の投資家には合わないと思います。

 確かに株式投資は、インフレに勝つキャピタルゲインを得ることも可能なわけですが、一方で、「インフレに勝つために行ったのに、大きく資産を減らす結果になってしまった」というリスクを抱えています。そのリスクを回避できる自信がある人が株式投資に取り組むのであれば、それはひとつの選択だと思いますが、今後の株式相場の動向がイメージできないような人が、「インフレでも資産を確保できる」という確固たる自信も無いのに取り組むのはまさに無謀だと言えるでしょう。

 正直、よく、株式投資で連戦連敗を繰り返してきた多くの初心者投資家に向けて、「株式投資は今でしょ」と無責任なことを言うなあと思います。

 そこで、私はゼロ金利の預金では心配という人に向けて、まず、お勧めするのは「長く持つことで元本が確実に増えていく投資=債券投資」であり、なぜ、この債券投資を飛び越えて、株式投資や不動産投資に飛び込んでしまうのかと思う悲劇が後を絶ちません。

 債券投資を知った上で、あえて株式投資や不動産投資に取り組む手順を追うことが大きく投資で損をしない王道だと思います。もし株式相場の盛り上がりがこの先しばらく続くことを前提にするなら、円高懸念が遠のいてきた外債投資です。現在よりも将来は円安水準だと考える人なら、「株価はしっかりしているなあ」と株式相場を横に見て、円から外貨へ資産をシフトしていく手段として、じっくりと外債投資の気楽さを実感して頂きたいと思います。