好きになると、顔にできたぶつぶつも可愛らしい「えくぼ」にみえるということですが、相場の見方でどうしても私がひっかかっている表現があります。「金利が上がれば株価も上がる」。
 金利はお金の価値ですから、株価が上昇することによって投資したい気持ちが高まり、借りてでも今投資したい人が増えます。借りて投資をする人が増えれば当然金利は上がります。逆に株価が下落すれば、借りてまで投資する人は少なくなり、お金を返済する人が増えるから、お金を借りたいニーズが減退して、金利は下がります。
 株価上昇が金利上昇を誘発するのであって、金利上昇が株価上昇を導くわけではないと考えます。しかし相場が煮詰まってきて株価上昇の根拠が少なくなってくると、必ず「金利が上がること」が株価上昇の根拠に加わってきます。これって「あばたもえくぼ」。よく金利が上昇し預金利息が増えることで株式投資が活発になるという人がいます。預金金利はそんなに柔軟に上昇するものですか。よしんば上がったとして、預金の利息増加分は株式投資に回そうと待ち構えている人がどれほどいるのでしょうか。即効性は期待できないのではないでしょうか。
 株価上昇で金利が上がりやすい環境になっていることは事実です。原油など商品相場の沈静化を受けて、米国株式を中心に世界同時株高になっているわけですが、商品相場は一方的に下げ続けることはあり得ません。景気が堅調であれば、いずれ商品高につながる機会があるでしょう。
 ここはこれからの株式上昇の行方を追っかけるだけに夢中にならず、それに伴って金利はどこまで上昇するのかも注目したいところです。金利上昇場面が永遠に続くわけではありません。株価上昇の阻害要因である金利上昇(あばた)が高い金利で固定する(えくぼ)機会を提供してくれるかもしれません。