注目されていたアベノミクス第三の矢「成長戦略」の内容が発表され、結果論でいえば、日本株安が加速され、下値を模索する動きに入りました。

 米国のオバマ大統領に求められているように、安倍政権に求められているのは「何を語るか」の内容の出来ではなく、課題を解決する実行力・馬力です。そういう意味では、安倍首相が成長戦略を語ったことで夢を買うムードにならなかったのは、ある意味、当たり前の反応であり、大事なのは今後だと厳しい目でチェックする国民の目が光るのも自然な流れだと思います。

 日本株相場の出来高も少し細り気味で、強気で目一杯投資していた人は投げさせられて、撤退・撤収を余儀なくされる人の数が増えていき、市場エネルギーもシュワシュワとしぼんできました。特に根拠も見当たらないのに「買うから上がる、上がる買う」で持ち上げられてきた銘柄に投資している人は良い、悪いは別にして、勇気ある撤退を決めないと大けがをしかねません。ここは、今後、再び、円安・株高の相場に反転したときに、報われる確信のあるもの以外は売り切るか、量を絞ってリスクを落としていくことが必要です。

 今後、この相場の変転を受けて、相場のムードに支えられてきた安倍政権は成長戦略をもっと具体的に示し、市場が期待する内容へとすり寄っていくのだと思います。私が今回の成長戦略でがっかりしたのは、「一般医薬品のネット販売の原則、解禁」に至った経緯です。そもそも、この解禁は「成長戦略」の目玉にするような、一般庶民にとって必要不可欠なことなのでしょうか?この解禁は、安倍首相のリーダーシップをもって断行された的な報道がありましたが、この程度のことが難しいハードルになっている安倍政権に規制改革なんて大きな仕事を期待するのは無理なのかと心配になりました。

 さはさりながら、金融緩和の単発エンジンでは雇用の安定は期待できず、成長戦略(成長を阻害している要因を取り除く戦略)のエンジンも噴かせ動き出すきっかけ作りには、久々の安定した政権に期待するしかありません。これは日本だけではなく、米国も欧州も新興国も同様な状況にあり、「深刻ぶっても何も変わらない。ここは期待を持って踊らにゃ損損」というムードにいずれまた変わるときがくるはずです。だとすれば、今はただ相場の動向に一喜一憂するだけで終わらすのはもったいなく、そのために何をしておくべきかを検討する時間にあてることが大事なのだと思います。

 再び、底ではないけど底ら辺の水準に入って来ました。石に惑わされず、自分にとって玉は何かを今一度検討したいときです。