日経平均株価は16000円を目前にして急落しました。いつかは上がりすぎた反動の調整はあるはずと見ていた事態ではありましたが、好調だった東アジア市場の株式も急落、金価格も底割れ、トルコ、ブラジルと暴動デモの報道があったり、中国の不気味な財テクの懸念話まで出てくると、今後を心配する人も多いと思います。

 今回発生したことは、急にわき上がってきたものではなく、裏で隠れていたことが表面化しただけであり、いったん収束したとしても今後繰り返し関心を集めるだろうことばかり。今後も投資を続けていくのであれば、この程度の株価の下落や為替が円高に振れる機会を覚悟する必要があります。「とても私には無理」ということであれば、今後の株高・円安の機会は現在投資しているものを売り抜く機会と決めたほうがよいでしょう。

 中国の「影の銀行」「高利回り理財商品」がこのように一度、クローズアップされてしまったからには無視できる問題ではなくなり、米国のサブプライムローン問題にならないうちに、中国政府や各国中央銀行との連携を密にして、早急にセーフティネットの整備が必要な神経質な問題だと思います。こういう事態になると、ますます消去法で懸念がある東アジア市場よりも米国、日本市場。そして、米国株式市場よりも割安感があり、流動性が高い日本株式市場に今年後半のリターン獲得の対象として期待する投資家は多くなると予想します。

 7月相場がすぐに勢いよく株高・円安を期待できる展開になるとは思いませんが、当面の天井と底を確認したわけですから、ジリジリと底の水準を切り上げていく、新たなスタートの月になると私は想定します。

 トルコもブラジルも、そして中国も、この投資環境ではインフレに拍車をかける自国通貨安を望める状況ではなくなりました。そういう意味では、公然と円安に対して非難する国は見当たらなくなり、むしろ、参院選選挙後に成長戦略を練り直した後の日本が景気回復の道を確かにし、その恩恵を期待するスタンスにあるのではないでしょうか。日韓の日本に対する対応が軟化傾向にあるのも、日本と敵対関係を続けるデメリットを無視することができなってきた変化の表れなのかもしれません。