本日の日経朝刊に「新興国、通貨安に苦慮 マネー流出、物価高の恐れ」と記事にありました。米国の量的緩和規模が縮小されるとの見方が広がり、リスクを取りたくない投資家がマネーを引き上げた結果、新興国の通貨が対ドルで通貨安が進んでいるという紹介がありました。

 「だから新興国通貨が安くなったんだよ」という後追い記事?ついこの間まで、新興国経済の華やかさを取りあげていたかと思ったら・・・、なんて皮肉も言いたくなってしまう。

 新興国通貨が安くなり始めたのは、米国の量的緩和規模の縮小が騒がれる前の5月10日過ぎ頃で、ほぼ1ヶ月前だと思います。そのときは逆に、新興国通貨の通貨高に進むペースが速いと警戒感があった状態にありました。その時と現在で、主要な新興国に対する経済成長の期待は大きく変わってしまったのでしょうか?米国株式や日本株式が堅調推移しているのが、もし金融相場から実績相場への過渡期であることを期待しているのであれば、新興国経済に対する期待はしぼんでいくままなのでしょうか?

 個人的には、今回の米国の量的緩和規模の縮小の話しをきっかけに、新興国の通貨高と金利低下に修正がかかっただけで、やはり米国株式や日本株式が今後も強含みで推移すれば、相対的に割高な水準にある米国債券や日本債券から、より効率的な運用を求めて資金が出ていく流れはしばらく続くのだと考えています。しかし、米国国債や日本国債から出ていくお金は安全資産であることを前提にしますから、中国株式など不安定な対象は好まず、米ドルに対して通貨安になり、しかも金利も上昇していい感じになった新興国国債が有望なのだと思います。

 「去年の7月10日に日経で新興国通貨安懸念を取りあげた記事があったけど、やっぱり、あそこが新興国通貨建て債券に投資するタイミングだったね」
ということになるのではないでしょうか。日経さん、ごめんなさい。