5月以降、米国の量的緩和策縮小を控えて相場は大きく株安・円高となり、そして気づいてみると何もしないうちに元の相場水準に戻ってきてしまったと悔いを残す人も多いと思います。これが個人であれば、人から責められることはありませんが、機関投資家、いわゆる運用を職業としている人たちにとっては人の目が気になる時期に入ってきました。今年の投資環境を今の時点で振り返れば、株式相場も為替相場も株高・円安をシナリオにおいて運用してきた投資家にとっては悪い環境ではありませんでした。


 にもかかわらず、年の前半は、やれやれで株式を売却し、国債を売却し、利益を少し確定して、仕事をやった振りができたけど、5月からの半年間はほとんど仕事らしい、仕事はしていない。この株高・円安の環境でうまく立ち回り、もっと利益を上げた、もしくは利益を上げるべく仕込みを終えているところがあるかもしれない。


 「この比較的、利益を出しやすい投資環境で、運用のプロとして恥ずかしくないのかあ」と結果論で責めてくるクライアントや上司の顔が浮かんでくる季節です。「売り」か「買い」のどちらが儲かる可能性が高いのかを考えれば、株安・円高よりも株高・円安のシナリオのほうが乗りやすいと考えます。


 したがって、サラリーマン投資家による少しずつの株買い・円売りが入り、ジリジリと株価水準は切り上がり円高になりにくい基調がジワジワと固まってくると私は思います。