目先の株式相場は株高を想定しています。そして、下落相場は上がらないと来ないとも想定していますので、株式に投資している人にとってはリスクが報われるハッピーな時期を迎えていると思います。


 しかし水準としては、日経平均株価で言えば17000円が高値の目安だとしたら、あと1割程度しか伸び代がなく、「株式投資は少なくとも2割以上の利益が期待できなければ慎重であるべき」と考える私としては、今後を楽しみにはしていますが、この水準から強気で株式投資を攻めていく立場にはいません。

 ここからは大きく儲けることよりも、大きく損をしないことを意識しています。


 相場が高くなり、儲かった人が増えてくると出てくるお化け。「貯蓄から投資へ」という話です。投資は割安なときに始めるのが鉄則なのですが、推進しやすい高くなってきてから話し合いが始まり、骨子が決まる頃には相場は割高になってしまい、そんな時に投資を始めるからどれを選んだらよいかに迷い、「投資は難しい」という話になります。


 そもそも投資の話を勧める人たちは一貫していません。あるときは「投資は必要だ」といい、あるときは「投資は不労所得で、金持ちがするもの」と不浄なものとして敵視します。


 投資の優遇税制も今年で打ちきりです。金持ちを優遇する制度ということでした。金持ちの投資は優遇する必要はなく、少額の投資は制度でバックアップするという。非常に疑問に思うのは、なぜリスクを取らない預金の利息とリスクを取る投資による収益に対する税率が同じなのでしょうか?大きく儲かるかも知れないけど、大きく損することもあり、そして多くの人が報われない投資結果に終わっている投資を今以上に推進したいと考えるのであれば、投資に対する税率を優遇する考え方が当たり前だと考えます。


 明らかな金持ち投資家に対する優遇は見直すにしても、圧倒的多数の投資家に対しては、「こんなに優遇してくれるの?」と冷静に考えた人が使わなくちゃ損という優遇制度にしないと意味がありません。そういう意味では、来年から始まる使い勝手の悪いNISAを投資家目線で使い勝手のよいものにしていくことに集中すべきだと考えます。

 現在、NISA以外に新しい投資制度を政府は考えているようですが、手を広げるのはやめて、「使い勝手の悪いNISA」と「使い勝手の悪い確定拠出年金」の制度を使わなきゃ損の制度にしていく努力のほうが「貯蓄から投資へ」の早道だと思います。現在の制度・手続きは投資家にとって縛りが多すぎて面倒くさい。仕組みがシンプルでなければ、誰が面倒に思う投資なんか始めるものですか。