2012年に年40%という、とんでもない水準まで利回りが上昇したギリシャ10年国債が4年ぶりに国債発行ができる状態まで回復しました。利回りの条件が4.95%と大きく金利が低下した水準であったにもかかわらず、外人投資家からの投資が殺到しました。同じくユーロ危機で悪者になったアイルランドやポルトガルの国債も外人投資家に人気があります。


 また、4月10日付の日経新聞記事では、公的年金の積立金を運用する年金積立金管理運用独立法人(GPIF)が新興国債券への投資拡大を検討すると発表したとありました。個人的には、高値で売り切る腕に期待できないGPIFに対して株価が割高になり始めたときから「買え」というのはあまりに無謀で結果に責任のない人の意見だと思っていましたので、今回の新興国債券への投資拡大の考え方は非常にまともに思えました。簡単に「株価買え」という意見に同調しなかった点は運用者として評価したいと思います。


 米国景気は確かに異常寒波で経済が停滞していたので、解けた後の景気の持ち直しに期待があり、米国株式が高値で推移しているのは理解できますが、紛争地帯の当事国周辺国や日本のように何ヶ月も先の需要を取り込んでしまって今後の見通しが立たない国においても持続的な株価上昇を期待するのは無理があり、米国以外の国では「安定した資産で運用したい」と考え、そして、より金利の高い債券で運用したい投資家が増えるのが自然だと考えます。


 株式投資は難しい。だけど、米国国債、日本国債の利回りでは物足りない。そう考えた投資家は何に資金をシフトしていくのか。