高く狭い幅の塀の上を歩くような相場展開です。どっちに転ぶかわからず、危なっかしいヨロヨロとした足取りです。


 日本株高は、麻生副総理が年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が日本株買い増しに動く可能性を示唆したのがきっかけとか。麻生副総理の、ある意味、自分の立場を無視したやんちゃ発言でした。

その前日には、安倍総理と黒田日銀総裁のこれみよがしの会談。なんとか、金も労力もかけずに、期待で株価を上昇させようと試みるのは遅々と改善しない投資環境への焦り。


 イエレン米FRB議長が雇用を見据えた緩やかな出口戦略の示唆も、ここで株価が急落するとテーパリングを進めるのが困難になるための、株高期待を支えるリップサービスに見えなくはない。


 昨日発表された中国の1-3月期の成長率が、目標値の7.5%を下回ったものの、事前予想の7.3%を上回る7.4%の数字で「芸術的な数字」と評した専門家がいました。私個人としては、少し前から中国から出てくる数字は疑っていますので、「芸術的な数字」という言葉に皮肉な印象を受けました。


 最近米国では、「株式相場はバブルか」という話が話題になることが多くなり、専門家のほとんどは「バブルを気にする段階にない」という見方が大勢のようです。以前のバブルがそうだったように、「バブルかも知れない」という人がいるうちは安心だが、「バブルではない」という人の声が大きくなるときは要注意だと考えます。


 もうひとつ、気になるのは、「PERの水準が過去の水準として高くなく、割高ではない」というのが株価上昇期待を支える材料になっていることです。相場の最終段階では、「こんなに業績が良く割安なのに株価が上がらない」と疑心の中で相場は急落の一途に向かいます。PERの割安は、現在ではなく、将来の業績が前提条件ですから、将来の業績動向が読みにくいときにPERのモノサシに過大な期待をかけるのは避けたほうが良いと思います。 


したがって、慎重な見方は変わらず、じっくり投資する場面を待ち、吹き値は売ってリスクの量を減らすスタンスです。一方で、円から外貨資産に振り向ける時期としては適当だと考えています。