TPPの日米首脳交渉も終わってしまった。今後の影響については未知数ですが、現在のところでは投資環境にとってプラス材料として注目されることはなさそう。これで、いよいよ、日本株相場の買い材料は「日銀の追加金融緩和」ぐらいしか残っていない。

 どんなに黒田日銀総裁が盛り上げ上手だったとしても、予想された一撃で相手をノックダウンするのは難しい。昨年5月は株高・円安に大きく振れた月なので、5月に入れば、前年比で「アベノミクスで円安・株高になった」と安倍政権が胸を張る水準ではなくなる。むしろ、この一年間何をしてきたのかと安倍政権にとって逆風のポケットに入っていくのだと思う。


 4月の消費税引き上げで、思ったほどの落ち込みが見られないという報道が多い。まさに、これがアベノミクス相場の実態を映しているのだと思う。

 アベノミクス相場で消費が伸びたのは、ごく一部の株高や円安で恩恵を受けた人たちの消費が大きく伸びたのであって、一般の人たちには実感がなかった。したがって、アベノミクス相場で恩恵を受けていない人にとって、消費税の引き上げ前に「ティッシュペーパーなどを買いだめ」するぐらいで、そんなに日常生活は変わらないから、庶民から上がる売り上げを見たら変化は感じない。

ただし、アベノミクス相場で恩恵を受けた人たちの行動は、今年に入り投資の実績は上がらず、加えて消費税引き上げの様子を見ようと、高額品の売れ行きには月を追う毎に数字が落ち込んでいくのではないでしょうか。


 「消費税が上がっても売れ行きがそれほど落ち込んでいないのに、株価は上昇する兆しが見えないのだろうか」

そんなぼやきが市場でささやかれるようになるかも。


 マンションが売れている。高級外車が売れている。高額品が売れている。

そういう話が聞こえてこなくなるとアベノミクス相場の勢いは消え、むしろ逆アベノミクス相場で逆資産効果の広がりが心配される。