ここのところ、金余りで世界中の高利回り商品への投資が過熱していると報道が多くなっています。昨日の日経新聞でも「実態とかけ離れた値上がり」との警戒感も浮上していると一面で報道していました。


 何度か皮肉混じりに話題にしたことですが、日経新聞が大きく取り上げた時は逆の動きになりやすく、将来、「高利回りを目的にした投資、活況が続く」という記事を載せることになるかもしれません。


 私の解釈では、確かに先進国国債利回りが余りに低い水準にあるから、安易に「高利回り低格付け債」でその代わりにしようという投資家は株式投資と同様に将来痛い目に遭うことを覚悟する必要があると思いますが、全部を否定するのは言い過ぎで、その中でリスクとリターンのバランスの良いものを拾う動きはこれからが本番だと考えます。


 高利回り債券が物色され、利回りが低下傾向にあるのは、明らかに新規資金が多少のリスクを取っても高利回りを得ようとする動きが実際あったということです。その資金源は、おそらく5年間上昇し続けた株式やリート市場などの高値警戒を懸念した資金が株式やリートを避ける形ですでに流れ込んでいる証だと考えたほうが自然です。「安くなったら株式を買おう」と考えていた資金のエネルギーが減退しているのではないでしょうか。


 そういう意味では、個人的には株式相場・リート市場は大きく下がって態勢を整える機会がない限り、大きくリターンが期待できる相場はなくなった、現在はいつ逃げ出すかのチキンレースに入った可能性がより高まったと考えます。


 その受け皿として、さらに高利回り債の物色が進み、高利回り債の中でも、割安・割高の度合いを見て、買われるものと売られるものが出てくるので、「これまでリターンが高かった」というセールストークにつられて投資すると高利回り債で高値づかみをする可能性があるので注意しましょう。

 むしろ、これまでリターンが悪かったり、地味だったもののほうが割安で放置されているかもと視点を変えて投資を検討したほうがよいと思います。


 そう簡単に1ドル=110円、1豪ドル=100円を突き抜けていく動きにはならないと思いますが、少なくとも、再び、ジリジリと円安が進むタイミングに入ってきたように思います。