金融危機、ユーロ危機を収めるために、FRB、日銀、欧州中央銀行はなりふり構わず、資金を供給しジャブジャブにし、そのうえ、国債やリスク資産を市場から買い上げるという大実験を行ってきました。


 そこから、FRBはいち早く、金融緩和策の異常事態から正常化に向けて一歩踏み出そうとしています。誰がどのように見ても、正常化に踏み出した米国といまだ異常事態からの脱却できる気配もない日欧とは大きな差があり、大方の見方は「ドル高間違いなし」となりました。


 最近、気になるニュースとしては、大きな金融機関の自己資本規制を大幅に強化するという話です。つまり、再び金融危機のような事態が起こっても混乱しない、筋肉質な金融機関を目指さなければならないという危機感が存在する証左だと言えます。


 「投資をどう勝っていくか」という目先も大事ではありますが、「今後も金融危機は発生する」という前提を置いたうえで、「資産を大きく減らさない対応はできているか」の検証が大事なのだと思います。


 1ヶ月足らずで5円も円安・ドル高が進んだ為替相場。水準自体に問題ないと思いますが、この進行の速さに対してはけん制を入れておかないと「為替相場の不安定につながる」という怖れは、米国はもちろん、ドル高を好ましく思っている国も共有しているのではないでしょうか。


 何をきっかけに、為替相場が乱高下するかもわからず、「ドルを買いたい人」「ドルを売りたい人」はムードに流されず、決めた水準になったら実行し、その後はじっくり次の機会を探る仕切り直しを意識したほうがよいと思います。特に買いたい人は、衝動買いに気をつけましょう。


「高いところで買ってしまった」という後悔が、本当に買うべき機会に躊躇してしまい、貴重なドルの買い場を逃すことになりかねません。