何で専門家なのに前もってアドバイスしてくれなかったのか。本当はわかっていたんでしょ?・・・。う〜む、専門家には特別な情報が入るという美しい誤解のせいか、こう考えている人は案外多いようです。みなさんは、専門家の看板を掲げている人は、株価や為替、金利など相場動向の先を読む確かな、独自の情報を持っているようにお考えでしょうか。
 今回米国中間選挙で共和党が惨敗し、ブッシュ政権の先行きに赤信号が点りました。ブッシュ政権の不利は事前に予想されていたことで想定内の動きです。
 米ドル為替はこれを受けて弱含み、選挙直前では結果を確認するため、売りの買い戻しにより、一瞬ドル高に戻る場面はあると予想されるが、その後は再びドル安トレンドという専門家の見方がありました。
 ところが現在はドル高を唱える専門家が増えてきました。今回の米中間選挙の共和党惨敗はむしろドル買い要因、ブッシュ政権の勝手な行動に民主党の牽制が入るようになり、政治に健全性が戻る。むしろブッシュ政権にべったりだった日本の立場は弱くなり、円安が進む。
 いったいドルは安くなるのか、高くなるのか。円は安くなるのか、高くなるのか。専門家の見方はその時々の結果を見て、コロコロ変わります。ものの見方は表と裏があり、どちらを重視するかで、極端に言えば意見は右にでも左にでも自由に変えられる能力が専門家であれば誰にでもあります。
 専門家の結論に意味があるわけではなく、専門家が結論を導き出した根拠の方が重要です。根拠に注目して話を聞くと、根拠らしいものが全くなく、結論を連呼しているだけの人もいたりします。
 「このひとはこの根拠からドル高と見ているのか」。「この人は同じ根拠でもドル安で見てる」。「同じ根拠でも結論が違ってくるんだ。じゃ自分は・・・」といった具合に、専門家の見方を参考に、自分で考えられるようになりたいものです。
 専門家の意見に期待しすぎると、「私にまかせなさい」と怪しい人につけ込まれるかも知れませんよ。くわばら、くわばら。