米国の金融緩和策の縮小、いわゆるテーパリングが無事に終了すると、マーケットの関心は欧州市場の今後に移ります。ユーロ危機が深刻化した頃、マーケットは狼狽し、欧州の名だたる国債の破綻が懸念されたのは異常事態でした。

 しかし、その後にさしたる改善が見られないままなのに、米国株式や米国国債と同様に買い進まれてきた、これまでの金余り状況も異常だと私は思いますし、多くのマーケット関係者も共有するところだと思います。


 欧州市場はやはり大きなスケールなので、この先が見通しにくい状況が今後も続いていけば、いずれはマーケットを不安にさせて次なる異常事態へと追い込んでいくのは必然です。

 しかし、そうなれば、金融危機を怖れる政府・中央銀行が黙っているわけがありません。きっと景気浮揚策をしてくれるはず・・・・


 こうした切羽詰まった不安と神頼みに近い期待が絡み合った環境では、当然、相場の動きは上下に大きく動きやすくなります。


 相場が急落すると、「もっと下がるのでは」

 相場が急上昇すると、「もしかしたら本当に、今度こそ上がるかも」


 そんな目先の動きで気持ちを揺さぶれていては、売りにしても、買いにしても、具体的な行動は取れません。常に「下がるとしたらこれぐらいはあり得る。ここまで下がれば底に近い」、「上がるとしたらこれぐらいはあり得る。ここまで上がれば天井圏」といった具合に、あらかじめ目安をつけておき、その時の行動を決めておかなければ具体的な行動に結びつけるのは難しいでしょう。


 人間ですから、そう考えていても、その場になったら行動の取れないときもあるでしょう。そういう後悔を繰り返していくと、今度こそ、その機会は逃すまいと知恵になります。


 「あー上がった、下がった」と見ているだけでは、せっかくの経験も知恵になりません。


 経験値を知恵に高めるチャンスと大事にこの時期を過ごしましょう。ただ、眺めているだけではもったいない環境です。大きく価値が上下することはリスクではありますが、チャンスをつかみ取る機会が増えると前向きにとらえて良いと思います。