「牛角」焼き肉チェーン レックスの経営陣が上場株式を買い取り、株式の非公開に踏み切ることを発表しました。経営陣は「一時的な利益を削っても改革・改善が必要」と判断したとのこと。
 昨年7月に衣料品の「ワールド」、今年6月に「すかいらーく」が同様の理由で、株式の非公開に踏み切りました。
 上場会社を継続する限り、「物言う株主の高配当、高株価対策」の要求に応えざるを得ず、収益の停滞が見込まれるような思い切った経営改革が許されない。しかし、このままでは企業のジリ貧が続き、将来が見えないという危機感からの行動です。
 非上場会社になって、経営改革を行った結果が必ず成功するとは限りません。それでも、敢えて踏み切る情熱は、ある意味で「起業」するよりも勇気がある行動ではないでしょうか。
 「利益をできるだけ配当に回し株主に還元せよ」という株主は、その会社を「利益を内部留保しても有効な使い道が自分では考えられない会社」、「下手に資金を持たせると無駄遣いするかも知れない会社」と会社の成長を期待していないともいえます。
 そして要求する株主の意図は、株主である内にその会社から、できるだけ収益を吸い上げるという 「いいとこ取りして逃げる」 かも知れません。
 これに応える会社は、「株主に抵抗すると面倒だし、配当が出せなくなったら業績が悪くなったからと答えてあやまるしかない」と、時代の流れに任せた、その場主義のサラリーマン会社なのかもしれません。
 「会社を上場させてお金持ちになりたい」と上場公開の利益を念頭に置いた新興会社の経営陣よりも、将来の戦略がなく成長性を感じられない会社よりも、敢えて上場廃止の道を選び、経営改革をして再起を誓う会社のほうが応援のし甲斐があります。
 目先の利益を追求する物言う株主を排除して、分かり合った株主とともに経営の再起を図る方法が「上場廃止」という手段であるならば、会社にとって、株主は常に有り難い存在ではないということでしょうか。
 「これからも、もっと素晴らしい魅力的な会社にしていくんだ。応援してください」という気概のある会社。物言う株主が黙ってまかせるような説明責任を果たし、つい応援したくなる会社で頑張ってください。上場会社として頑張ってください。