20年前から金融の世界ではあり得ないことが次々起こってきました。

 20年前は、「金融機関がつぶれるわけがない」という銀行の不倒神話を疑いだし、実際、信用金庫・信用組合から、地方銀行、信託銀行、最終的にはメガバンクまで破綻を疑われる世の中になりました。


 金融機関の破綻で混乱した金融界を救ったのは国でしたが、その国が「金融機関を救えるほどの体力があるのか」と疑われ、国の破綻が懸念されたのが、つい最近の「金融危機」「ユーロ危機」でした。ソブリンショックとみんなが心配しました。


 そのソブリンショックを救ったのが、「金はいくらでも刷る、心配するな」「できることはなんでもする。信じてくれ」「何だったら、国債なんてものだけではなく、喜ぶなら株だってなんでも買ってやる」と大きく胸を叩いて頼もしさを見せつけた米国、欧州、そして日本の中央銀行です。彼らへの信頼が、現在の微妙なバランスを支えています。


 今回、スイスの中央銀行が「どんなことをしても、1スイスフラン=1.2ユーロよりもスイスフランが高くなることは許さない」と言っていたにもかかわらず、「もう、ダメ。やーめた」と突然降りてしまったことで、スイスフランがユーロに対して暴騰するスイスフランショックを招いてしまいました。


 最後の信頼の砦になっていた中央銀行の変質は想像した以上のパワーを持って相場を揺らしました。今回の一件は、「これからも中央銀行ショックは起こる前提で準備しておかなければならない」という良い教訓を与えてくれたのだと思います。おそらく、これからの中央銀行ショックの対応には、「中央銀行同士の連携を欠いてはならない」という認識が広まったでしょう。


 個人的には、大きな円高が修正され、今回で大きなユーロ高が修正されて、ユーロが落ち着いてくれば、為替相場は再びドル高基調に戻り、為替相場に安定感が戻ってくるように思います。


 円高、原油高、ユーロ高、そして次の異常な○○の修正は何だろうか。


 私は、いよいよ異常なゼロ金利、マイナス金利の修正に向けて、マーケットが暴れ回るのではないかと様子を見ているのですが・・・。