為替市場では、ドル高が止まるにつれて、ユーロや豪ドルが買い直されてきました。さはさりながら、ドルの下値は固く、大崩れはせず、結果的に円が他の通貨に対して安くなる形が見えます。


 おそらく日本株相場も同様に下値は固いかも知れませんが、日経平均株価の2万円のカベを意識して上値の重さを確認するのだと思います。


 「誰がこんな高いところを買っているのだろうか」と思えば、日本の信用力でお札を刷っている日銀と人のお金を預かって運用する年金の買いとなれば、日本人としては心穏やかではありません。自分の腹を痛めず、しかも、結果責任を取らない人が「だって買うしかないじゃん」と開き直った行動ではなく、勝算があっての行為と願うばかりです。


 なんせ、我々が1000株、2000株を買うのと規模が違います。自分の買いで相場の居所を変えてしまう破壊力があります。

 昔、N生命の運用責任者は、「自分たちの運用は逆バリです。相場の上昇局面では粛々と売り、下落局面では嬉々として売り物を拾っていく。長期投資で成果を上げるにはそうするしかありません。でないと自分の買いで相場を持ち上げ、自分の売りで相場を崩し、自分の首を絞めてしまう結果になるだけだからです」と運用の苦労を語っていたことを思い出します。


 運用の結果責任を意識する者、預けてもらった人のためにプロとして運用を行う者など、善管注意義務を十分果たしている行動なのか。

「その行為は信じて託してもらった人の為?それとも、自分の立場を守る為?」を常に念頭におき、判断してもらっているはずと信じたい。


 年金資産や国益は、「当時はそうするしかなかった」の一言で、大きく毀損した結果を国民に受け止めろと押しつけられて納得いくはずがありません。

 「じゃあ、対案を出せ」「ないなら、これしかないじゃないか」と突っ走るしかない、という行動はいつか行き詰まって大きな崖に直面することになります。その大きな崖に対する準備は人頼みにはできず、やはり自分で準備するしかないのだと思います。