昨年まで、ずっと投資対象として無視、無関心に置かれていた中国株式相場がわずか1年足らずで倍になり注目を集めています。ユーロ危機が懸念された欧州株式市場も高値を更新しています。


 高いもの同士を比較して、それよりも「買える、買えない」と割高・割安のモノサシにするのに違和感を云々言わなくなるのは割高からバブルの高みに向かう過程に入ったように思います。


 上昇してくると関心が高まり、まだ買えるのかと「買うから上がる」という循環に入るのが常ですが、急騰に乗じて、さらなる利益を狙って高いところで売り逃げるという芸当はかなりリスクを伴い、投機の感覚を持ち合わせていない人にはお勧めしません。一般人は、「ここまで上昇しお疲れさん」と買いよりも売りをゆうせんしたほうがよいと思います。


 中国株式に限らず、割高を警戒するよりも、「バブルの勢いに乗っかってやれ」と取り組むのであれば、それは売りの判断が問われる「投機」であり、「投資」とは区別して考える必要があります。


 現在、安全資産と言われる国債が10年の期間でもゼロ金利、マイナス金利という異常事態にあります。例え国債であっても、期間10年の国債であれば1%の上昇で約1割、2%の上昇であれば約2割の損失を抱えることになり、低利回りの国債は安全資産というカテゴリーに入るのかも知れませんが、決して、長く持っていれば価格が安定した安心な資産ではありません。


 これまで国債は安全資産でリスクゼロと見なしてきたけど、金利上昇リスクを意識してリスクゼロの考え方を改めようとする議論が出ていますが、そういう議論が出てきてもおかしくないぐらい、現在はリスクに対して鈍感であるように思います。最後は政府・中央銀行が救ってくれるという期待が強すぎるように思います。万一の「まさか」に備えるのは、他人に頼るのではなく自分で行うしかありません。