これまで株価が上昇するパターンは、米国景気が強くて、米国の利上げがなされることを前提に、米国景気指標が弱いと「利上げ後退」、場合によっては「追加金融緩和」を期待して買われる繰り返しでした。


 しかし、2月以降は米国経済指標は雇用の数字は悪くないものの実体の景気指標は弱含みで推移していて、相場想定の前提にしていた「米国景気は強い」に疑問符がつきだしてきた変化に市場も、中央銀行も戸惑いを見せているような気がします。


 本当にそうなのか→先はわからない→わからないなら、とりあえず儲かっているものはそっと利益確定


そんな流れが最近の大勢になってきたように思います。


 米国国債利回りはじわりと上昇してきましたが、米ドル自体はあまり変化がないので、資金の出入りはほぼプラスマイナスゼロ。ユーロは米ドルに対しても、円に対しても弱含み。資金流出の可能性あり。豪ドルは気がついてみると、90円前半から95円半ばまで回復。資金が戻っている様子。

期間10年まで一時マイナス金利だったドイツ国債の5年国債利回りはプラス圏に戻ってきました。ドイツ国債からも資金流出か。


 誰がどう考えても、糸が切れたたこ状態で風に吹かれて居所を見失ってしまった割高の修正が入っているのだと考えたほうが自然なのだと思います。


 今後は、その安くなったものの押し目を狙うという考え方ももちろんありですが、異常に買われた対象は再び注目されることなく、食い散らかされて終わりというものもあるのだと思います。そのババをつかみたくないのはみな同じですが、こればかりは引いてみなければわかりません。


 個人的には、ババかもしれない押し目を拾う努力を尽くすよりも、いったん利益確定した資金はどこに向かうのか検討する余力を残したほうがよいと思います。


 本来、株価の変動で政策実行に制約を受けたくないイエレンFRB議長が「米国株式は割高」発言をしてしまったのは、FRB議長としての焦りのように思います。中央銀行は変化に動揺を見せています。